ARFが声明 朝鮮半島の非核化に努力促す 「拉致」文言消える

 
ASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議に出席する各国の外相ら=4日、シンガポール(ロイター)

 【シンガポール=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)は6日、シンガポールで4日に開いたASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議の議長声明を発表した。朝鮮半島情勢では、昨年盛り込まれた「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の文言が消え、「完全な非核化」という表現に弱められ、参加国の北朝鮮へ配慮する内容となった。

 声明は、4月の南北首脳会談で発表した板門店(パンムンジョム)宣言や米朝首脳の共同声明の「完全で迅速な履行」など、朝鮮半島の非核化に向けた努力継続を促した。

 また、「複数の閣僚は、人道的な懸念などの解決に向け北朝鮮と対話する準備ができていると表明した」と指摘したが、昨年の声明に明記された「拉致問題」の文言は消えた。

 一方、同じ4日に行われたASEANと日中韓3カ国の外相会議、東アジアサミット外相会議の議長声明も6日に発表された。北朝鮮が参加しない両会議の声明には、「CVID」「拉致問題」が明記された。

 ARF閣僚会議の議長声明は、南シナ海問題について「埋め立て行為への懸念」を明記。昨年に弱められた表現から、名指しを避けながら、中国への牽制(けんせい)を強めた。