ロシア情報機関当局者12人を起訴 当局者の起訴は初

ロシアゲート疑惑
トランプ大統領=6月27日(AP)

 【ワシントン=加納宏幸】米大統領選干渉疑惑で、連邦大陪審は13日、2016年の大統領選で民主党候補だったクリントン元国務長官の陣営幹部らのメールをハッキングで不正入手してインターネットで暴露するサイバー攻撃に関わったとして、当時、情報機関のロシア軍参謀本部情報総局(GRU)当局者だった12人を起訴した。同疑惑を調べているモラー特別検察官が捜査していた。これまでに実業家らロシア人13人が起訴されているが、当局者の起訴は初めて。

 起訴状によると、当局者は16年11月の大統領選に先立ち、クリントン陣営幹部のメールアカウントや民主党全国委員会のコンピューターネットワークに侵入してメールなどの文書を不正に取得し、実在しない人格になりすまして数万通をネット上に公表させていた。選挙管理委員会から有権者約50万人の情報を取得していた。

 また、仮想通貨を使ってマネーロンダリング(資金洗浄)を行い、身元が判明しないようにしてサイバー攻撃に使うサーバーを確保するなどしていた。

 モラー氏の捜査では、クリントン氏に不利な情報を流してトランプ氏を後押しするロシアの大統領選干渉に、トランプ陣営幹部が関わっていたかが焦点だが、米国人は起訴されなかった。ロシア政府は選挙への干渉を否定している。

 欧州歴訪中のトランプ大統領は事前に起訴について報告を受けており、13日のメイ英首相との共同記者会見で、16日にプーチン露大統領と行う首脳会談で大統領選干渉疑惑を取り上げる考えを重ねて表明した。

 ただ、起訴を受けて野党・民主党首脳は首脳会談の中止を主張した。また、与党・共和党重鎮からも、首脳会談でプーチン氏の責任を強く追及するよう求める声が出ている。