【ロシアゲート疑惑】米大統領は自らを恩赦できる? 法曹界も憲法解釈分かれる - 産経ニュース

【ロシアゲート疑惑】米大統領は自らを恩赦できる? 法曹界も憲法解釈分かれる

トランプ米大統領(AP)
 【ワシントン=加納宏幸】米大統領は自分自身を恩赦できるのか? ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー特別検察官がトランプ大統領に「司法妨害」などで事情聴取を検討する中、憲法解釈をめぐる議論が活発化している。トランプ氏は4日、恩赦できると主張したが、ウォーターゲート事件ではニクソン元大統領に司法省が否定的見解をまとめており、法曹界も意見が分かれている。
 トランプ氏はツイッターで「多くの法学者が述べているように、私には自分自身を恩赦する絶対的な権限がある」と表明。「何も間違ったことをしていないのに、その必要があるだろうか」と恩赦の必要性は生じないとしている。
 議論の発端は、米紙ニューヨーク・タイムズが3日付で、トランプ氏の弁護団が今年1月、モラー氏に送ったメモの中身を報じたことだ。大統領には法執行責任者としての立場があるため、そもそも「司法妨害」は成立せず、いかなる捜査も中止させ、誰でも恩赦できると主張している。
 トランプ氏の弁護団メンバーのジュリアーニ元ニューヨーク市長は3日のテレビ番組でトランプ氏は自らを恩赦できるが、弾劾に結びつく可能性があり、「考えにくい」と述べた。
 合衆国憲法第2条は大統領が「合衆国に対する犯罪について刑の執行停止または恩赦をする権限を有する」と規定している。
 トランプ氏は計5人を恩赦しているが、大統領が自らを恩赦した例はない。同氏に批判的な法律専門家は1974年のニクソン氏の辞任直前に司法省が恩赦の動きが出たときを想定してまとめた「否定の回答を返すべきだ」との意見書を根拠に反論する。一方で98年に当時のクリントン大統領の弾劾が議論されていたときは、下院司法委員会で自らを恩赦できるとの意見が優勢になったとされる。