米ニュージャージー州で5例目、慰安婦碑が除幕式 韓国系4割の町フォートリー 

歴史戦
慰安婦碑の除幕式=5月23日、米東部ニュージャージー州フォートリー(上塚真由撮影)

 【フォートリー=上塚真由】米東部ニュージャージー州フォートリーの公園で23日午後、慰安婦碑の除幕式が行われた。同州の慰安婦碑は5例目で、公有地への設置は4例目となった。地元の韓国系米国人の高校生が中心となった団体が主導して設置され、除幕式には韓国系住民や行政関係者ら100人以上が参加した。

 設置されたのは、韓国・ソウルの日本大使館前などに設置されている、いわゆる「少女像」とは異なり、円形の碑に、韓服を着用した少女のシルエットがくりぬかれたデザイン。土台部分には「祖母が私に伝えた話」と題した詩文が刻まれた。デザイン、詩文ともに韓国系高校生が作成。詩文は「日本軍」と直接言及していないが、戦時下の強制連行を訴える内容となっている。高校生の一人は演説で「歴史の一部分を無視することは、人間を無視することになる」と強調した。

 フォートリーのマーク・ソコリッチ区長は除幕式後、記者団に対し「私は、韓国系米国人が人口の多数を占める地域の代表だ。碑を設置できて誇りに思う」と語った。フォートリーの人口は約4万5000人で韓国系住民の割合は4割近いという。

 地元で反対運動を行ってきた不動産会社経営の古本武司さんは、「慰安婦碑は地域を分断することになる。言い分が聞き入れられず残念だ」と語った。

 フォートリーの区議会は昨年12月、碑の設置を認める決議を全会一致で可決。2012年ごろから始まった設置計画は、韓国系団体の対立などでいったんは立ち消えになったが、16年から高校生らが前面に出る形となっていた。