【南北首脳会談】核実験場を5月に閉鎖、米韓に公開 金正恩氏「米国が不可侵を約束すれば、核は必要ない」 - 産経ニュース

【南北首脳会談】核実験場を5月に閉鎖、米韓に公開 金正恩氏「米国が不可侵を約束すれば、核は必要ない」

金正恩・朝鮮労働党委員長
 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、韓国の(ムン・ジェイン)大統領との南北首脳会談で、豊渓里(プンゲリ)の核実験場を5月中に閉鎖し、米韓の専門家やメディアにも公開すると表明した。韓国大統領府が29日に発表した。金委員長は、休戦状態の朝鮮戦争の終戦や不可侵で米国と合意できれば、核は必要ないとの考えも明らかにしたという。
 大統領府高官は、実験場閉鎖は米朝首脳会談前だとの見通しを示した。外部の検証に速やかに応じる姿勢を強調することで、トランプ大統領との会談を優位に進める狙いとみられる。半面、他の核施設の閉鎖には言及しなかったという。
 金委員長は「既存の施設より大きい2つの坑道があり、健在だ」とも述べ、使用不能な実験場を廃棄するとの見方に反論した。
 金委員長は「米国は北に拒否感を持っているが、対話してみれば、私が米国などを狙って核(弾頭)を撃つ人間ではないことが分かる」と指摘。「今後、頻繁に会って米国と信頼を築き、(朝鮮戦争の)終戦と不可侵を約束すれば、核を持ってまで困窮しながら暮らすものか」と、平和協定などの締結を核放棄の条件にすることを示唆した。
 「朝鮮戦争のつらい歴史を繰り返さない」とし、韓国に「決して武力を使わない」とも明言したという。
 北朝鮮が2015年から韓国と30分の時差を生じさせた標準時をソウルと同じに戻す方針も示した。金委員長は27日の会談で韓国側施設にソウルと平壌の時差を示す2つの時計がかかっているのを見て「胸が痛かった」と話したという。
 一方、トランプ氏は28日の文氏との電話会談で「完全な非核化」目標を宣言に明記した南北首脳会談を高く評価し、米朝首脳会談で非核化に向けた具体策を導き出せるよう緊密に協議していく方針を確認した。
 文氏は、南北に続く米朝首脳会談の開催はトランプ氏の「大胆な決断が大きく寄与した」との考えを金委員長と共有したと伝えた。米朝首脳会談の速やかな開催でも一致し、2、3カ所に絞られた開催候補地について意見交換した。