マニラの「慰安婦像」、台座プレートが損壊 何者かが刻印文字を消す - 産経ニュース

マニラの「慰安婦像」、台座プレートが損壊 何者かが刻印文字を消す

 フィリピンの華人団体などが首都マニラに昨年12月に設置した、日本軍占領下(1942~45年)の慰安婦を象徴するという女性像の台座底部のプレートに刻まれていた「フィリピン人慰安婦の像」の文字が何者かに消されていたことが、7日までに分かった。
 プレートは縦8センチ、横20センチの金属製。今月5日に確認すると、表面は摩耗したように灰色に変色し、文字が刻まれていたことも判別できない状態だった。紙やすりか薬品のようなもので、人為的に手が加えられたようにみえた。
 文字が消された時期は不明。近くの店員によると、像などを監視していた警備員は、設置から1カ月ほどで姿を消したという。
 女性像や台座正面の記念碑、寄贈者らの名前が刻まれた台座裏については、損壊は確認されなかった。
 像設立で助言役を務めた華人のテレシタ・アンシー氏は、産経新聞の指摘でプレートの損壊を知ったという。同氏は「旧日本軍による暴行の歴史を記す貴重な記念碑だ」と強調し、マニラ市と相談の上、警察に被害届を出してプレートを復元する方針だという。
 女性像は比華人団体「トゥライ財団」などが製作。政府機関「フィリピン国家歴史委員会」が認定して、「日本占領期に虐待の犠牲となったフィリピン人女性を追悼する」などと記した記念碑を作製。マニラ市が設置許可を出した。
 女性像について、日本政府は「遺憾」を表明し、フィリピン政府に経緯を明らかにするよう求めている。(マニラ 吉村英輝)