英、離脱方針で3つのアプローチ 来月2日公表へ EUは受け入れ不可か

英EU離脱
英国のメイ首相

 【ロンドン=岡部伸】英首相官邸によると、英国のメイ首相は22日、主要閣僚を集めて8時間にわたる閣議を行い、欧州連合(EU)離脱に向けて野心的な通商協定を要求する政府の方針を決め、概略を来月2日に公表する。ただEU側は、英政府の構想は「全くの幻想だ」(トゥスクEU大統領)などと反発しており、要求を受け入れる可能性は小さいとみられる。

 首相の公式別荘での閣議のテーマは、自動車業界からデジタル貿易にまで及んだ。

 英メディアによると、英政府が示すのは「管理された離脱」構想。(1)EU離脱後もEUルールを維持する分野(2)離脱後に若干変更する分野(3)離脱後に完全に変更する分野の3種類のアプローチを検討している。

 英BBC放送にハント保健相が明らかにしたところによると、EUとの間で将来の通商協定に関する交渉が3月に始まる際、英国は供給網がEUと統合されている自動車製造など主要産業で、英国の規則をEUの規則に「自発的ベース」で一致させることによって、欧州単一市場の規則を維持できることを求める方針で閣僚が合意したという。

 メイ首相は、EU離脱方針をめぐって意見が分かれている強硬派と穏健派の間の国内調整が必要だ。一方、欧州委員会はメイ首相が取ろうとしているアプローチは受け入れないと表明。EU当局者はロイター通信に「英国との交渉で3種類のアプローチはEUの頭にない。英政府の構想は一貫していない」と批判した。また別のEU関係者は、「えり好みであり、受け入れられない」と述べている。