FBIの不適切捜査を示す「メモ」公表 トランプ大統領が承認

ロシアゲート疑惑

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は2日、ロシアの米大統領選干渉疑惑で連邦捜査局(FBI)が捜査令状を不適切に取得した疑いを示すメモの公表を議会に対して承認し、議会側は同日、公表した。メモはトランプ氏に近い下院情報特別委員会のニューネス委員長(共和)が中心になって作成したもので、捜査が政治的に行われたと印象づけ、FBIやモラー特別検察官の捜査に正当性がないと強調する狙いがあるとみられる。

 メモは、FBIが2016年大統領選のトランプ陣営幹部だったカーター・ページ氏の通信傍受を実施するための令状を16年10月に取得

し、更新した手続きについて、「正当性や適法性に懸念がある」とした。

 具体的には、令状を取得するため裁判所に示した情報の提供者で元英情報機関員のクリストファー・スティール氏が、民主党全国委員会や同党のクリントン元国務長官の陣営から多額の資金を受け取った事実を隠していたと指摘した。

 また、スティール氏に文書の作成を依頼したワシントンの調査会社「フュージョンGPS」で、司法省幹部の妻が働いていたが、この事実も裁判所には示されなかったという。

 下院情報特別委員会は1月29日、共和党の賛成多数で機密情報が含まれるメモの公表を決めた。FBIはメモの正確性に「深刻な懸念」があるとして公開しないよう求めてきたが、トランプ氏は「公共の利益になる」として公表を認めた。

 トランプ氏は2日、メモにあった捜査手法について、記者団に「恥ずべきことだ」と述べた。また、公表に先立ち、ツイッターで「FBIや司法省の最高指導部や捜査官は民主党に有利に、共和党に不利になるように神聖な捜査手続きを政治化した」と非難した。