「司法妨害」の有無焦点 トランプ氏聴取

ロシア疑惑

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は24日、ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー特別検察官の聴取に応じる意向を表明した。セッションズ司法長官から聴取したモラー氏のチームは、他にも複数の閣僚から聴取したと伝えられている。大統領弾劾手続きの要件になり得る「司法妨害」があったかが焦点で、大詰めを迎えたとみられている捜査の行方によっては、政権への打撃となりそうだ。

 トランプ氏はホワイトハウスでの記者団からの質問に「(モラー氏と話すことを)楽しみにしている。できるだけ早くやりたい」と答えるとともに、宣誓して供述する意向であると述べた。大統領選への干渉をめぐるロシア政府と陣営幹部の「共謀」や、連邦捜査局(FBI)の捜査を中止させるための「司法妨害」を重ねて否定した。

 また、トランプ氏は聴取が2、3週間以内に行われるとモラー氏側から伝えられていることも示唆したが、時期は弁護士が協議して決めると説明した。

 一方で、モラー氏のチームにいたFBIのベテラン捜査官らがトランプ氏を「ばか」などと呼ぶメールをやり取りした問題があると指摘した。トランプ氏は同問題を理由に、ロシア疑惑捜査の中立性に疑問を投げかけている。

 これに関連し、モラー氏のチームがすでに閣僚のポンペオ中央情報局(CIA)長官、コーツ国家情報長官から聴取したと伝えられている。いずれも、昨年5月のコミー前FBI長官の解任を前に、トランプ氏から捜査中止の圧力をかけるよう求められたと報じられている。

 一方、CNNテレビはモラー氏が予定しているバノン元首席戦略官兼大統領上級顧問の聴取に関し、今月中に行われる見通しであると伝えた。モラー氏側は、トランプ氏やその側近だったバノン氏から、コミー氏の解任や、昨年2月のフリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の辞任の経緯について説明を求める見通しだ。

 コミー氏は解任後の昨年6月、上院情報特別委員会の公聴会で、トランプ氏からフリン氏への捜査を中止するよう求められたと証言した。モラー氏側はすでにコミー氏からの聴取を行ったと伝えられている。トランプ氏は捜査中止を求めていないとしているが、モラー氏はコミー氏の解任に「司法妨害」の意図があったかを調べるとみられる。