3つの焦点…トランプ氏どこまで知っていた? 外交への介入は? 誰がウソ供述指示?

ロシアゲート疑惑

 ロシア疑惑はフリン氏がモラー特別検察官の捜査に全面協力することで解明が進むとみられる。対露関係の改善を目指したトランプ氏がフリン氏ら陣営幹部のロシア側との接触をどこまで知っていたのかや、連邦捜査局(FBI)に対する司法妨害があったのかが今後の捜査の焦点となる。(ワシントン 加納宏幸)

 トランプ政権は今年2月にフリン氏を辞任させたのは、ペンス副大統領に対露制裁を協議しなかったとの間違った説明をして「信頼が損なわれた」からだと説明し、接触に違法性はないとしてきた。だが、訴追に当たり裁判所に提出された書面からは、法が禁じた民間人による外交が行われた疑惑が浮かび上がった。

 フリン氏は昨年12月、政権移行チーム幹部の指示でキスリャク駐米露大使と2度、電話で協議した。

 1度目はオバマ前政権が拒否権を使わず国連安全保障理事会で採択されたイスラエル入植活動非難決議をめぐり、ロシア側に反対や決議の遅滞を促したもの。2度目はロシア疑惑で前政権が発表した対露制裁に対し、過剰な報復措置をとらないよう求めた。ロシアやイスラエルとの関係改善を訴えてきたトランプ氏の接触への関与が注目点だ。

 フリン氏が政権発足直後のFBIの取り調べに虚偽の供述をしたことが誰の指示によるものかも解明が待たれる。トランプ氏はコミー前FBI長官にフリン氏への捜査中止を要請し、その後、コミー氏を解任した経緯から「司法妨害」の可能性が指摘されている。

 フリン氏の訴追では、大統領選、政権移行期を通じて米国政治に影響を及ぼそうとしてきたロシア側の意図が明るみに出た。

 クシュナー大統領上級顧問は昨年6月、大統領選の民主党候補、クリントン元国務長官に不利な情報を提供するとして実施されたトランプ氏の長男とロシア人弁護士の会談にも同席。モラー氏は露疑惑でのクシュナー氏の役割に関心を持っているとみられる。