トランプ選対の元本部長、いまもパスポート3通所持 携帯電話も偽名で登録

ロシアゲート疑惑

 【ワシントン=加納宏幸】ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査しているモラー特別検察官に起訴されたトランプ陣営の元選対本部長、マナフォート被告が10年余りで10通の米国パスポートの発行を申請し、現在も3通を同時に所持していることが分かった。モラー氏が首都ワシントンの連邦地裁に対し、逃亡の恐れがあるとして保釈条件の厳格化を要請するため提出した書面で明らかにした。

 マナフォート被告が今年3月に携帯電話を偽名で登録し、これを持ってメキシコや中国を旅行していたことも判明した。書面は、被告が頻繁にパスポートを申請したり、携帯電話を偽名で登録したりした理由を明らかにしていない。複数のパスポートを持つことは違法ではないとはいえ、頻繁な申請は異例な行動だ。

 また、マナフォート被告や、同時に起訴された部下のゲーツ被告が経営に携わるコンサルティング会社がロシアやウクライナにスタッフを置き、両国の新興財閥から巨額の収入を得てきたとし、2人が海外に逃亡した場合に資金を受け取る可能性を指摘した。

 マナフォート、ゲーツ両被告は10月下旬に米国に対する謀略やマネーロンダリング(資金洗浄)など12の罪で起訴された際、それぞれ1千万ドル(約11億4千万円)、500万ドルの保釈金を設定され、現在は自宅拘禁されている。

 両被告は2日に保釈条件に関する審理のため出廷する予定だが、モラー氏は書面で示した両被告の行動のほか、刑期が10年以上に及ぶとみられることから逃亡の恐れがあると判断。裁判所に対して「保釈条件の変更」を求めた。