第5回交渉会合スタート 「ボール」どちらに? 膠着打開は困難

英EU離脱
ダウニング街10番地にある公邸から議会演説に向かうメイ英首相=9日、ロンドン(AP)

 【ベルリン=宮下日出男】英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、双方による5回目の交渉会合が9日、ブリュッセルで始まった。将来関係の交渉開始の是非を判断する19~20日のEU首脳会議前最後の会合だが、前提である離脱条件をめぐる双方の溝は埋まっておらず、打開は困難との見方が強まっている。

 会合は12日までの予定。前回会合では在英EU市民の権利保護などで前進がみられ、膠着打開の機運が出てきたが、英国の未払い分担金精算の問題はなお難航している。ロイター通信はEU首脳会議が将来協議に関する判断を先送りする可能性があるとも伝えた。

 9日の会合では、デービス英離脱担当相がこれまでの交渉会合で初めて、初日のブリュッセル入りを見合わせ、交渉の難航をうかがわせた。現地報道では、メイ英首相は9日、英議会での演説で「ボールはEU側にある」と述べる一方、欧州委員会報道官も「ボールがあるのは完全に英側」と主張。互いに牽制もした。