グーグルやFBが追及の矢面に 米議会、ハイテク各社の「秘密主義」批判

ロシアゲート疑惑

 昨年の米大統領選へのロシアの干渉疑惑をめぐり、フェイスブック(FB)やグーグルなどハイテク大手が米議会からの追及の矢面に立たされている。広告が世論操作に利用されたなど疑念が浮上する中、企業側の「秘密主義」にも阻まれ議会の調査が進まないためだ。米西部ラスベガスの銃乱射事件でもフェイクニュース(偽記事)が拡散して問題視され、ハイテク大手への圧力は高まる気配だ。(ワシントン 塩原永久)

 米大統領選をめぐっては、ロシアの当局関係者が関与し、FBで移民問題や銃規制など社会分断をあおる大量の広告を掲載したことがこれまでに判明、上下両院の情報委員会が調査を進めていた。

 元来、政府介入を嫌うハイテク大手は当初、企業秘密や「表現の自由」にかかわるなどと調査への協力に尻込みしていた。だが企業側の対応の遅れなどに批判が高まるにつれ、調査に応じる姿勢に転じた。

 9月下旬、議会がFBやグーグル、ツイッター幹部が出席する公聴会の開催を検討していることが表面化し、ツイッターが28日、ロシア政府の影響下にある組織により約200のアカウントが情報発信していたと公表。FBも今月2日、露工作員がかかわったとする約3千件の広告が、約1千万人に視聴された事実を明らかにした。

 FBは、不正な広告を排除する担当者を1千人追加採用すると表明するなど、対応策のアピールに躍起だ。だが、大統領選を舞台にした問題だけに、議会は厳しい追及姿勢を貫く。

 「(大統領選に影響を及ぼそうとする)外国の政治活動は、われわれの選挙の完全性への直接の攻撃だ」

 上院情報特別委員会のマーチン・ハインリック氏(民主党)らは、有権者向けネット広告の外国人による利用制限も念頭に、連邦選挙委員会に対応を求める書簡を送付した。

 下院情報特別委員会のアダム・シフ氏(同)は、検索エンジンなどの情報処理の仕組み「アルゴリズム」を公開するよう主張。偽ニュースが検索エンジンの上位に示される事態も生じており、「人々の情報バイアスを補強しかねない」(シフ氏)アルゴリズムの仕組みにまで踏み込み、ハイテク企業に説明責任を求めなければ、対策が検討できないとの見方だ。

 アルゴリズムは、ハイテク企業のサービスの「心臓部」となるもので、ライバルに決して知られたくない秘密。シフ氏の意見は“強硬派”に属するにせよ、風当たりは強まる。ラスベガスでの銃乱射事件後、誤った犯人像を伝えた記事が投稿サイトで拡散したり、検索エンジンで目立つニュースとして扱われたりするなど、タイミングの悪い“失態”も拍車をかけそうだ。