交渉難航、英とEU双方にいら立ち 第3回交渉、将来関係などの交渉は後ずれか

英EU離脱
23日、バス工場を視察するメイ英首相=ギルドフォード(ロイター)

 【ベルリン=宮下日出男】英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、英国とEUによる3回目の交渉会合が28日、ブリュッセルで始まる。10月中にも自由貿易協定など将来関係に関する「第2段階」の交渉に移りたい意向だが、前提となる離脱条件の交渉が難航しており、双方のいらだちが強まっている。

 EUは7月後半までの会合で離脱条件をめぐる英側の姿勢があいまいと指摘。英側は8月中旬以降、交渉方針を示す文書を相次ぎ発表した。アイルランドとの国境問題では英領・北アイルランドとの間で検問を設けないなどとし、離脱後のEU司法権の問題では一部軟化とも受け取れる姿勢を示した。

 だがEUは、中身に欠け大きな溝があるとの認識。英国はEU離脱から新協定締結までの「移行期間」に関する方針を示す一方、英側の清算金について明確にしておらず、英在住EU市民の権利保護に対するEU司法の管轄権も英側が拒否しているためだ。一方、英国政府関係者は「双方に柔軟さと妥協が必要。ぐずぐずできない」と強調した。

 31日までの今会合で交渉が大きく進展する見通しは低いとされ、将来関係の交渉入りが10月からずれ込むとの観測も出ている。