第2回交渉スタート、協議が本格化 市民の権利保護など争点を明確に

英EU離脱
17日、ブリュッセルの欧州連合(EU)本部で、英交渉チームを率いるデービス離脱担当相(左)を迎えるEUのバルニエ首席交渉官(AP=共同)

 【ベルリン=宮下日出男】英国の欧州連合(EU)離脱問題で、EUと英国による離脱交渉の2回目の会合が17日、ブリュッセルで始まった。交渉手順を決めた初回に続き、今回の会合で具体的な離脱条件の協議が本格化した。双方は市民の権利保護や清算金など重要課題で争点を明確にし、交渉の加速を目指す。

 EU側のバルニエ首席交渉官は13日、会合開始にあたり「問題を核心まで掘り下げる」と述べ、英側のデービス離脱相は「交渉の成功のため仕事に取りかかるときだ」と表明。ともに論点整理を通じて交渉進展にを図る考えを強調した。

 会合は20日まで。英国と他加盟国に暮らす双方の市民の権利保護やEU側が英側に支払いを求める清算金、アイルランドとの国境問題など4つの課題別に設けた作業グループで協議が行われる。

 双方が最優先課題とする権利保護では、英国が5年以上滞在したEU市民に対し、福祉や労働で英国民と同等の権利を保障するなどの方針を示した。だが、EUは家族の呼び寄せなどEU法で現在認められた権利が制限されることを懸念。法的問題をどちらの司法が管轄するかでも対立する。

 清算金では最大1000億ユーロ(約13兆円)と報じられ、英側で反発が強まった。ただ、EUは金額には踏み込まず、承認済みのEU予算への拠出金などを支払う用意があることを英国から確認した上、積算方法について協議したい考えだ。

 双方は6月の初回会合で離脱条件で「十分な進展」があった後に自由貿易協定(FTA)など将来関係の交渉に入る方針で合意。EUは10月半ばの首脳会議でそのための承認を得るシナリオを描いている。