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いまだに“放置”されている「子ども用スマートウォッチ」の脆弱性には、盗聴やなりすましの危険性も潜んでいる

 これまで何度もセキュリティー上の問題点が指摘されてきた子ども用スマートウォッチ。ドイツの研究グループによる新たな調査によって、いまだに盗聴やなりすまし、メッセージの傍受といった行為が簡単にできてしまう商品が出回っていることがわかった。

TEXT BY ANDY GREENBERG

TRANSLATION BY MITSUKO SAEKI

WIRED(US)

PAHIS/GETTY IMAGES
PAHIS/GETTY IMAGES

あらゆるデバイスがインターネットに接続されている現代の生活は、常に安全性に関するリスクをはらんできた。しかしそのリスクの及ぶ先が子どもたちの腕にはめられたスマートウォッチとなれば、事態は恐ろしく深刻になる。

キッズ用スマートウォッチの多くにセキュリティ上の欠陥があることは、これまで何年にもわたって指摘されてきた。ところが、ある研究グループの調査によって、いまだにハッカーの悪用をあっけないほど簡単に許してしまう製品がいくつも存在することが明らかになったのだ。

なりすましや盗聴が可能な機種も

ドイツのミュンスター応用化学大学の研究グループが2020年8月末に発表した論文には、子ども向けに販売されている6つのブランドのスマートウォッチを対象に実施された安全性検査の結果が詳しく書かれている。製品はどれも音声とテキストの両方のかたちでメッセージを送受信でき、保護者がスマートフォンのアプリから子どもの居場所を探知できるよう設計されているものだ。

そして今回、これらの機能がハッカーに悪用される可能性があることが、研究者らの調査によって明らかになった。調査した6機種のうち5機種について、狙った子どもの居場所を、スマートウォッチに内蔵したGPSを利用して特定できることが判明したのである。

なかには、さらに深刻な脆弱性をもつものもあった。ハッカーが親を装って子どもに音声やテキストのメッセージを送る、親子間の通信内容を傍受するといった行為のほか、子どもの周囲の物音や話し声を録音したり盗聴したりといったことまで可能な製品が見つかったのだ。

同大学の研究者たちは調査結果が出てまもない20年4月、その危険性をスマートウォッチのメーカーに伝えた。それにもかかわらず、判明した不具合のうちいくつかは、9月時点でいまだに修正されていないという。

放置された脆弱性

今回の調査は、過去数年に見つかったいくつもの同様の問題を踏まえて実施されたものだ。同じような深刻な欠陥を見つけたノルウェーの消費者保護委員会による調査をはじめ、さまざまな団体の調査によってキッズ用スマートウォッチからはいくつもの脆弱性が発見されている。

19年には、欧州委員会(EC)があるメーカーに対して、子ども用スマートウォッチのリコールを命ずるに至った。こうした問題が何度も公にされてきたにもかかわらず、今回調査した製品がいまだに欠陥だらけであったことに、ミュンスター応用化学大学の研究者たちは驚いている。

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