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細部にこだわった「ファイナルファンタジーVII リメイク」は、つくる意味のあるリメイク作品だ:ゲームレビュー

 RPG史に残る20年以上前の傑作を現代に蘇らせた「ファイナルファンタジーVII リメイク」。そのきめ細やかな物語の描写や人間らしいキャラクターは、本作が不要なつくり直しなどではなく、必要性のあるリメイク作品なのだと感じさせてくれる--。『WIRED』US版によるレビュー。

TEXT BY JULIE MUNCY

TRANSLATION BY TAEKO ADACHI

(C)1997, 2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.; CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA/ROBERTO FERRARI
(C)1997, 2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.; CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA/ROBERTO FERRARI

「ファイナルファンタジーVII(FF VII)」のストーリーや舞台は、ビデオゲーム業界の伝説になっている。

プレイステーション用ソフトとして1997年に発売された本作は、日本のRPGを新たな時代へと導いた。無口で冷ややかな主人公のクラウド・ストライフが、仲間たちとともに魅惑的な悪役セフィロスと戦うその物語は、多くのプレイヤーにとって伝説的なものだ。

ゲーム業界においても、クラウドやセフィロス、都市ミッドガルは、「FF VII」の単なるキャラクターや舞台を超え、もっと広く大きな意味をもつようになった。

1分1秒を丁寧に見せる

「ファイナルファンタジーVII リメイク」で最も衝撃的だったのは、そのきめ細かく具体的な描写だ。スピンオフなどの選択肢がたくさんあるなかで、この伝説的な舞台をかつてなく具体的なものに見せ、キャラクターをより人間らしく描ききったことは、本リメイク最大の成功と言える。

「ファイナルファンタジーVII リメイク」は、オリジナルと同様、アクションシーンで幕を開ける。クラウド・ストライフは、エコテロリスト集団であるアバランチに傭兵として雇われ、同じくメンバーであるバレット、ウェッジ、ビックスとともに、ミッドガルの発電施設「魔晄炉」を爆破する作戦に加わるのだ。

ミッドガルを支配するのは、神羅カンパニーである。神羅は星の生命であるライフストリームからエネルギーを抽出し、電力として利用している。アバランチの目的は、神羅を何としても止めることだ。ゲームの最初の1時間は、この魔晄炉のひとつを急襲し、爆破して終わる。ここまではオリジナルもリメイクもほぼ変わらない。スリル満点の戦闘に次ぐ戦闘が、テンポよく進んでいく。

だがこのあと、リメイク版はオリジナル版と違う展開をたどる。リメイク版は突如ディティールにこだわることで、大幅にスローダウンするのだ。リメイク版は、クラウドたちが潜入・逃走する過程や、神羅カンパニーから飛び降りるときの風景など、何がどう起きているのかを一つひとつ丁寧に描写し、1分1秒を、物語や世界を、こと細かに見せている。

リメイクされたのは前半だけ

多くのゲームは、現実と乖離した設定をそのまま受容してしまう(初代プレイステーションのゲームなら特にそうだ)。論理的に考えれば街は小さすぎるし、ゲーム内の問題は説明されず、暗黙の了解で語られることが多い。

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