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名バリスタでもある計算化学者が解明した「完璧なエスプレッソ」をいれる方法

「エスプレッソの世界を渡り歩くには、いくつかのコツが必要です」と彼は言う。「粉の使用量を減らすだけで、同量のコーヒーに対する抽出率は高くなります」(なぜなら、コーヒーに比べて溶剤、つまり水が増えることになるからだ)。コーヒーの使用量を減らして粗めに挽いた場合も同様だ。溶け出す個体の量は増えるが、抽出も過剰になるので苦みが強くなる。

「抽出率を最大にして水の使用料を少し減らすという選択肢もあります」と、ヘンドンは言う。ショットの抽出時間が短くなり、エスプレッソの量は少し減るが、嫌な味が過剰に抽出されることもなくなる。つまり、溶剤である水と、その水が味の組み合わせを抽出するコーヒーの割合の変化に、すべてが依存するというわけだ。

コーヒーの使用量を減らせる可能性

そこでヘンドンが提案しているのが、通常バリスタが使用するコーヒーの量とほぼ同量(20g)を、非常に粗く挽いたものから始めることだ。粗挽きのほうが抽出時間が短くなることから、10秒間の抽出で酸味が強くて薄いコーヒーが出来上がる。あとはその繰り返しだ。

最大抽出率に達するまで、徐々に粉を細かくしていく(最大抽出率を超過すると、味は再び薄くなり始める)。「その時点で過剰抽出になるなら、水の使用量を減らす必要があります」とヘンドンは言う。「抽出不足であれば、コーヒーの量を減らすのです」

満足できるポイントが見つかれば、特定の抽出時間の達成にわずらわされることなく、繰り返しそこに到達できるようになる。完璧な一杯をいつでもいれられるようになるのだ(もちろん、同じコーヒー豆を同じ煎り方で使うことが前提になる)。

これには、同じ味のエスプレッソをいれ続けられること以上の意味がある。エスプレッソの抽出に必要なコーヒーの使用量を減らせる可能性があるのだ。ヘンドンの示した方法で、スペシャリティコーヒー専門店が使用するコーヒー量を最大25パーセント減らせるかもしれない。

また、オーナーがこの方法を実際に試したカフェでは、ショット抽出時間が14秒まで短縮された。多くの場合に経営側から義務づけられている抽出時間が25秒であることを踏まえると、その差は歴然だろう。

「時は金なり」というが、コーヒーの世界でも同じだ。米国では、エスプレッソをベースにした飲み物が1日に1億2,400万杯消費されている。このデータに基づいたヘンドンの計算によると、コーヒー豆の予算だけで、業界全体で年間11億ドル(約1,208億円)もの経費削減になるという。

芸術的で、情緒的なバリスタのために

コーヒーが複雑であることに意義を唱える人はいないだろう。しかし、誰もがベントンが提案した方法に同意しているわけではない。Wrecking Ball Coffee Roasters(レッキングボール・コーヒーロースターズ)の共同創業者でヘッドバリスタを務め、サンフランシスコのベイエリアではちょっとした“コーヒーセレブ”でもあるのニック・チョウは、ヘンドンの結論にまったく納得していない。

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