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データセンターが世界の電力を使い果たす? そんな事態を避けるために取り組むべき課題

 データセンターの需要増に伴い、電力消費も爆発的に増えているのではないか--。そんな疑問に答える研究結果が、このほど発表された。データセンターの作業負荷は2018年の時点で10年と比べて6倍以上に増えていたが、エネルギー消費量はほとんど変わらなかったというのだ。エネルギー効率の向上が理由だが、それでも油断はできない。膨大なデータを処理することになる時代に向けて、政府や研究者たちが取り組むべきことがある。TEXT BY WILL KNIGHT

TRANSLATION BY TAKU SATO/GALILEO

WIRED(US)

新たな調査によると、標準的なサーバーが消費しているエネルギーの量は、10年前のおよそ4分の1だという。THOMAS TRUTSCHEL/PHOTOTHEK/GETTY IMAGES
新たな調査によると、標準的なサーバーが消費しているエネルギーの量は、10年前のおよそ4分の1だという。THOMAS TRUTSCHEL/PHOTOTHEK/GETTY IMAGES

データセンターの需要は、およそ10年間で爆発的に増加している。業務用ソフトウェアやソーシャルメディア、それに動画やモバイルアプリの利用が急増しているからだ。ところが、コンピューターの利用増が地球に及ぼしている影響を測定したところ、意外にもその結果は悪いものではなかったという。

新しい分析によるとデータセンターの作業負荷は、2018年の時点で10年と比べて6倍以上に増えていた。これに対してエネルギー消費量は、ほとんど変わっていなかったという。その理由はデータセンターのエネルギー効率が大きく向上したことにあると、『Science』誌に2020年2月28日付けで掲載された論文は結論づけている。

ただし、人工知能(AI)や5Gといった膨大な量のデータを処理する新しいテクノロジーが普及すれば、いまのような効率性が維持される保証はないと、この論文は警告している。

データセンターのエネルギー消費量については、この10年ほどで2倍以上に増えたとする分析結果もいくつかある。しかしそのような調査は、エネルギー効率の改善を推計値に反映できていないというのが、今回の論文の主張だ。

この10年でエネルギー効率が大幅に向上

この論文の執筆者は、ノースウエスタン大学、ローレンス・バークレー国立研究所、調査会社のKoomey Analyticsの研究者である。全員がデータセンターのエネルギー利用を専門に研究している。

研究チームによると、10年に世界中のデータセンターで消費されたエネルギーは、世界の電力消費量の1パーセントに相当する約194テラワット/時だった。それから18年までの間にデータセンターの計算能力は6倍になり、インターネットのトラフィックは10倍に、ストレージ容量は25倍になっている。それにもかかわらず、データセンターのエネルギー消費量は205ワット/時と、わずか6パーセントしか増えていなかったという。

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