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「世界で最も渋滞がひどい都市」のランキングから、交通インフラの進むべき道が見えてきた

 オランダのトムトムが、このほど「世界で最も交通渋滞がひどい都市」のランキングを発表した。インドと東南アジア、南米の都市が上位を独占しているが、背景には経済成長に対するインフラ整備の遅れが挙げられる。ところが、道路の整備だけでは問題は解決しないのだという。いったいどういうことなのか。

TEXT BY ALEX DAVIES

TRANSLATION BY GALILEO

WIRED(US)

カーナビ技術を開発するオランダのトムトムが2019年に世界436都市を評価したところ、そのほとんどで交通渋滞は悪化していた。SATISH BATE/HINDUSTAN TIMES/GETTY IMAGES
カーナビ技術を開発するオランダのトムトムが2019年に世界436都市を評価したところ、そのほとんどで交通渋滞は悪化していた。SATISH BATE/HINDUSTAN TIMES/GETTY IMAGES

もしインドのベンガルール(旧称バンガロール)市内を2019年にクルマで走る必要があったとしたら、なかでもましな日は4月6日だったに違いない。その土曜に市内をクルマで移動するために必要だった平均所要時間は、道路がガラガラだった場合の30パーセント増で済んだからだ。決して楽なドライブではないが、ほかの日に比べれば相当にましなほうだった。

なにしろ昨年1年のベンガルール市内の交通渋滞は、クルマの走行時間を平均で71パーセントも増加させていた。夜のラッシュアワー時にいたっては、30分の道のりに1時間5分以上もの時間をかけなければならなかったという。

カーナビやデジタルマッピングの技術を開発するオランダのトムトムが20年1月29日付で発表した2019年版「TomTom Traffic Index」によると、ベンガルールは「世界で最も交通渋滞がひどい都市」というありがたくない称号に輝いた。ベンガルールに続いて「トップ5」にランクインした都市は、フィリピンのマニラ、コロンビアのボゴタ、そしてインドのムンバイとプネーである。

TomTom Traffic Indexは、1回のドライブに追加される平均時間に基づいて各都市をランクづけしている。このレポートには、最も混雑する時間帯と混雑しない時間帯、高速道路と一般道の比較、ほかのクルマが道を空けるまで待つドライバーがどれだけの時間を無駄にしたのかなどについても、詳しく説明されている(格言でも言われている通り、「あなたが渋滞に巻き込まれているのではなく、あなた自身が渋滞なのだ」)。

インドと東南アジア、南米の都市が上位を独占

このレポートを見ると、パリ市内をクルマで走るうえでいちばんいい時期は、フランス中の人々がバカンスに出かける8月中旬であることがわかる。またエジプトのカイロでは、夜のラッシュアワーには朝の通勤時の倍近くの時間がかかるという。ロサンジェルスは米国内で最も道路が混雑する都市だが、42パーセントという渋滞レベルはインドや東南アジアの大都市に比べるとずっとましである(ロザンジェルスに続く米国内のトップ5は、ニューヨークとサンフランシスコ、サンノゼ、シアトルだった)。

インドと東南アジア、南米の各都市がTomTom Traffic Indexの上位を独占しているが、その理由は想像に難くない。「要因のひとつは、経済の著しい発展です」と、トムトムの交通データ事業を統括するニック・コーンは語る。「その一方で、市民が渋滞を回避するための代替策が決定的に不足しているという事情もあります」

例えばベンガルールの場合、同市の人口は01年から現在までの間にほぼ倍増している。ところが、新規の住民を効率よく運ぶために必要な道路や交通管理、輸送システムといったものがまるで整備されていないのだ。

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