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ロボットに“未知”への対応力をつけさせるには、「子ども時代」を送らせればいい

 いまの時代のロボットたちは、工場などの管理された環境のなかでプログラム通りの作業をこなしている。だが、日常生活で活躍するロボットが必要なら、“未知”の状況への対応力をつけさせなければならない。そのためには、ロボットに「子ども時代」を送らせることが鍵になるのではないかと、ある心理学者は考えた。

TEXT BY MATT SIMON

TRANSLATION BY GALILEO

WIRED(US)

MITCHELL FUNK/GETTY IMAGES
MITCHELL FUNK/GETTY IMAGES

進化の観点から言うと、人間の赤ん坊は非合理的な存在に見える。何年ものあいだ大人に助けられないと生きていけず、特に何かの役に立つということもない。家事を手伝うこともできなければ、仕事にもつけない。

だが実際には、このように長い時間をかけて発達していくことは、自然界で最も素晴らしいヒトの脳にとって非常に重要である。単純な遊びの行為を通じて、子どもは世界を探索し、混沌とした世の中に適応していくのだから。

ロボットにも「子ども時代」が必要?

子どもはいろいろなところを走り回るが、ロボットは違う。現時点で最も高度に発達したロボットですら、その性能を十分に発揮できるのは、工場のように厳格に管理された環境のなかだけだ。ロボットたちはそこで、きっかり決められた作業をこなしている。

だが、ロボットたちは徐々に進化し、われわれの日常生活の奥深くまで入り込むようになりつつある。そして、カリフォルニア大学バークレー校の心理学者アリソン・ゴプニックは、そうしたロボットは上手に「成長させる」のが賢明だと考えている。

「われわれが本当に必要としているのは、子ども時代のあるロボットかもしれません」とゴプニックは言う。「小さくて、頼りなくて、それほど力が強くなくて、ものを壊すとしても大した被害がない程度で、誰かに世話されなければならないようなロボットのことです。そうした存在を、現実に世の中に出て何かができるシステムに変えていくわけです」

ゴプニックが提案するのは、ロボットの従来の訓練方法からの脱却だ。

ロボットを訓練するにあたり現在一般的な方法のひとつは、人間がロボットのペースにあわせて動き方をひとつずつ教え、例えばあるオモチャの持ち上げ方を学ばせるというものだ。もうひとつ、ロボットにランダムな動きをさせて、成功したら報酬を与えるというアプローチもある。

どちらにしても、ロボットが格別に柔軟性を身につけるわけではない。特定のオモチャの持ち上げ方は教えられたとしても、別のオモチャのつかみ方も簡単に理解できることは期待できない。

これに対して子どもは、新しい環境や課題に難なく対応する。「外界を探索して、解決したい問題に必要そうな情報を探すだけではありません。遊びという素晴らしい行為もやってのけます。特に理由もなく外に出て、いろいろなことをしているのです」

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