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スパイ伝統の受け渡しテクニック「デッド・ドロップ」は、このデジタル時代においても“現役”だった

理論的には、証拠隠しと捜査の手がかりの削除が、デッド・ドロップと同様に徹底しているうえ、実際の移動による危険がなく、はるかに広範囲に対応できる(SecureDropはプロトタイプ段階では、まさに「DeadDrop」と呼ばれていた)。

しかし、物を物理的にやりとりしたければ、ソフトウェアだけでは足りない。ダークウェブのドラッグ市場としてロシアでいちばん人気だった「Russian Anonymous Marketplace(RAMP)」では、2年前に取締りで解体されるまで、ディーラーが顧客に商品を届けるためにTorとデッド・ドロップが併用されていた。

Torで守られた市場サイトで、買い手と売り手が互いを見つける。非公開チャットで話がまとまると、モスクワを拠点としていた大多数のディーラーは、購入されたアンフェタミンやエクスタシー、ヘロインを、モスクワのデッド・ドロップに置くことを申し出る。その際、通常はGPSの座標と写真を知らせる。

市場サイトのレヴュー欄には、想像力に溢れすぎたディーラーについてのユーザーからの不満の声も掲載されていた。例えば、森のなかを歩けと強要されたが、ヘラジカがいて怖かったといったケースや、座席の下にドラッグを隠した市バスを見つけ出すように要求されたケースもあった。

つまり、このデジタルの時代においてもデッド・ドロップは廃れていない。スパイ活動やジャーナリズム、あるいはジオキャッシング[編註:GPSを利用した地球規模の宝探しゲーム]のようなドラッグ取引に使われているのだ。あなたの地元の公園の溝に置かれたポリ袋や、バス停のベンチの裏に貼り付けられた封筒は、実はその見かけよりも興味深いものなのかもしれない。

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