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石器時代の人々にも、“食べ残し”を容器に保存する習慣があった:研究結果

 数十万年前の祖先たちも、残り物を長期保存していたのかもしれない。イスラエルのケセム洞窟から、石器時代の残りものと思われる骨髄たっぷりの骨がみつかった。ここに住んでいた人々は、動物の骨や肉をプラスティック容器の代わりに、栄養満点の骨髄を長期保存していたようなのだ。

TEXT BY KIONA N. SMITH

TRANSLATION BY KAORI YONEI/GALILEO

ARS TECHNICA

MITCH REARDON/GETTY IMAGES
MITCH REARDON/GETTY IMAGES

イスラエルのケセム洞窟に暮らしていたネアンデルタール人、あるいは初期のホモ・サピエンスは、骨髄たっぷりの鹿の骨を数週間にわたって保存していた--。そんな可能性が、このほど調査によって明らかになった。骨と外側の乾燥した皮、そして肉によって骨髄の新鮮さを保っていたとみられている。まるで更新世において、プラスティック容器の「タッパーウェア」に残りものを保存していたかのようだ。

骨に残っていた切断の痕跡から判断するに、人々は保存から数週間ほど経ってから、骨や皮、腱が乾燥してから骨髄を取り出していたようだ。これはケセムの住人たちが、将来に備えていたことを示唆している。ネアンデルタール人や初期のホモ・サピエンスが想像以上に賢かった証拠がまた見つかったと言っていい。

石器時代にもプラスティック容器が

ケセム洞窟には数十万年にわたり、さまざまなグループの人々が断続的に居住していた。

ヒト属の化石はまだ見つかっていないが、最も古い遺物の層からは、アシューロ石器を彷彿とさせる洋ナシ状のハンドアックス(握り斧)が発掘されている。ホモ・エレクトスまたはその子孫であるホモ・ハイデルベルゲンシスが居住していた証拠だ。

30万~20万年前の層からは、アシューロ=ヤブルディアン複合と総称される石器文化の石刃やスクレーパーが発掘されている。アシューロ=ヤブルディアン複合は、ネアンデルタール人や初期のホモ・サピエンスの遺跡で見られる文化だ。

これらの層から出てきたシカの骨、なかでも骨髄が豊富な中手骨、中足骨(四肢を構成する長骨)には、人々が骨を割って骨髄を取り出した明確な証拠があった。ケセムで発掘された中手足骨のほとんどは粉々に砕けており、その多くにハンマーストーン(叩石)でたたかれたようなへこみや剥離が見られた。

また、多くの骨には傷も見られた。古代の人々が骨をむき出しにするため、外側の皮や腱を切り取ったときについたと推測される。

古代の食肉加工を再現してみた

テルアビヴ大学の考古学者ルース・ブラスコとその同僚たちは、更新世のケセムに暮らす人々がシカの骨に何をしていたのかを突き止めるため、石器時代の食肉加工を再現してみることにした。ブラスコらはダマジカの中手足骨を入手し、ケセムとよく似た条件下で数週間にわたって保存した。毎週いくつかの骨を選び出し、皮を剥いで骨を割った。

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