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死せる名優たちが、デジタル技術で“復活”する時代がやってくる:「故人の代理人」がハリウッドで存在感

米国では、映画や表現物は合衆国憲法修正第1条の対象となっており、これに従うことで映画スタジオは亡くなった有名人の肖像を自由に使用することができる。州によっては、死後の権利保護を定めていたり、映画や楽曲、演劇、小説といったメディアにおける使用について適用除外を定めていることがある。

米国では州によってパブリシティ権の法律に大きな違いがある。「カリフォルニア州では(パブリシティ権)が有効な期間は故人の死後70年ですが、イリノイ州では死後50年なのです」と、カンザス大学で客員助教授を務めるデビッド・A・サイモンは言う。「州間の違いは多岐にわたります」

死後の保護期間が過ぎると権利は消滅する?

死後に許可なく映画で復活させられたくない有名人は、いくつかの方法を使って自分の権利を保護することができる。注目すべき事例は2014年に亡くなったロビン・ウィリアムズだ。ウィリアムズは生前に公益信託団体を設立し、自分の名前や肖像、声、アイデンティティなど、パブリシティ権のすべてを非営利の企業に寄付している。死後25年間、自分のアイデンティティの営利目的での利用を禁じた話はよく知られている。

「それでも死後の保護期間が過ぎると、権利は消滅します」と、ロンドンのクイーン・メアリー大学で知的財産学の教授を務めるジョアンナ・ギブソンは指摘する。実際、1955年に亡くなったディーンの場合、死後70年の保護期間が近いうちに終了する。

この時期に『Finding Jack』が発表されたのは偶然ではない。保護期間が終了すると、遺産管理団体とWorldwide XRが保有するパブリシティ権は順次失効する。では、そのあとであれば、誰でも権利を自由に使えるようになるのだろうか?

「スポンサーシップを巡る混乱さえなければ、そうなるのがフェアでしょうね」と、ロスマンは言う。「ただし、遺産管理団体が故人に関連する製品やサービスを販売しているなどアイデンティティの営利目的での利用が続いていれば、米国の商標法と不正競争防止法に基づいて保護を受け続けることが可能になります」

“デジタル俳優”が乱用される日に備えて

とはいえ、この種の技術を開発するコストは低下する一方である。有名人の遺産管理団体の支援の下で、デジタルによる復活や改変が進むことは必至だろう。

「映画を制作しようとしているスタジオに、セットや俳優、スタジオのレンタルなどに必要な予算が不足しているケースを想像してみてください。デジタルによる再利用で低予算の映画制作が可能になれば、これまでなかったような作品がつくられるかもしれません」と、カンザス大学のサイモンは言う。

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