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全米の研究機関に送られる“ミニカー”が、自動運転技術の進化を加速させる

教育や研究で活用されるミニカーたち

GPUを搭載したNVIDIAの開発キット「Jetson」、9V電池、キャリアボード「Orbitty」、6ポートのUSBハブを搭載するアバスらのミニカーは、大規模なプロジェクト「F1tenth(F1/10)」の一環として使われる(プロジェクト名が「F1」のもじりであることは言うまでもない)。

研究者たちは、このミニカーが世界中の自動運転技術の研究者にとって便利なオープンソース・プラットフォームになることを期待している。いまではF1tenthの公開掲示板で誰かが質問をした様子を見て、その人の研究に自分たちのミニカーが使われていることを初めて知ることもあるという。

NSFのミニカー・プロジェクトのほかにも、実車の研究のために小さなスケールモデルを使用している例はいくつかある。人工知能やサイバーセキュリティ、ロボティクスの研究者たちは、この5年ほどのあいだで、自動運転技術に関する教育と研究の両方でミニカーを活用してきたのだ。

マサチューセッツ工科大学(MIT)は、15年から自動運転の講義にモデルカーを利用している。学生たちがプログラミングを行ない、暗い円形の地下室でモデルカーを競争させるのだ。

カリフォルニア大学バークレー校では、教授とその助手が毎年40~50台のミニチュア自動車を学部生たちに配り、自動運転のソフトウェアとハードウェアの集中講座を開講している。

一方、ワシントン大学では小さくてカラフルなロボティック・レースカー「MuSHR」を使った研究が進められている。MuSHRとは、「Multiagent System for non-Holonomic Racing(非ホロノミックレーシングのためのマルチエージェントシステム)」の頭文字からなる造語だ。

ジョージア工科大学は全長3フィート(約91cm)で重量50ポンド(約23kg)のミニカーを使い、大学院生たちに高速走行時の障害物回避、ドリフト、ジャンプといったアグレッシブな自動運転の実験をさせている。

このプラットフォーム「AutoRally」を使って博士論文を書き上げたブライアン・ゴールドファインは、「初めてこうした走り方をするときには、人を乗せていたくはないでしょう」と話す。「このクルマのおかげで、いわば安全な空間でテクノロジーの限界を探ることができます」

ジョージア工科大学のチームはこのプラットフォームを利用して、クルマからドローン、ロボットハンドに至るまで、あらゆるロボットを制御できるアルゴリズムなどを開発してきた。

安心して実験しまくるための「オモチャ」

こうした小型の自律走行車には、実車よりも安全という大きな利点がある。

カリフォルニア大学バークレー校の学部生たちは、必ずミニカーで自動運転関連のアルゴリズムのテストを始めなければならない。博士課程の学生のウーゴ・ロソリアが指摘するように、テストを安全に実施することは研究者として学ばなければならないスキルのひとつなのだ。

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