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ロボットの導入による「人間の失職」の増加は、どんな社会をもたらすのか

 ロボットや人工知能などによる業務の自動化は、人間の失職や職務転換を加速させる。これから数十年の経済に大きな影響を与えるであろう変化に、社会はどう対応していくのか。

TEXT BY GREG WILLIAMS

TRANSLATION BY MIHO AMANO/GALILEO

WIRED(UK)

IMAGE BY GREGORI SAAVEDRA
IMAGE BY GREGORI SAAVEDRA

自動化と、それに伴う人間の失職や職務転換は、これから数十年の世界経済にとって最も重大な課題のひとつになるだろう。マッキンゼー・アンド・カンパニーによる2017年の報告書によると、2030年までに3億7,500万人の労働者(全世界の労働者の14パーセント)が職種を変える必要が生じると予測している。これは19世紀後半から20世紀はじめに起きた「農業経済モデルから産業経済モデルへのシフト」に匹敵する大変化となる。

このテーマに関して引用回数が最も多い論文のひとつ「The Future of Employment: How Susceptible Are Jobs to Computerisation?」(雇用の未来:コンピューター化によって仕事はどの程度影響を受けるか)で、著者であるオックスフォード大学のカール・フレイとマイケル・オズボーンは、米国の全労働者の47パーセントがそのリスクに晒されると推定した。

人工知能(AI)やロボット工学などのテクノロジーの影響は、人気の研究テーマだ。19年7月にドイツとデンマークの研究者が発表した論文では、「1990~98年にロボットを導入した企業では、98~2016年で雇用者数が50パーセント以上増加した。一方、ロボットを導入しなかった企業では、同期間で雇用者数が20パーセント以上減少した」と結論づけている。

世界経済フォーラムは、自動化によって22年までに全世界で7,500万の仕事が失われるが、新たに1億3,300万の仕事が創出されると示唆している。だが、カール・フレイは新著『The Technology Trap』(テクノロジーの罠)において、産業革命の歴史に基づいて推定を行い、「Amazon Go」やAIアシスタント、自律走行車といったテクノロジーが「人間の労働力にとって代わる」という未来像を描いている。

幅広いスキルの重要性

仕事がデジタル化の影響を受ける可能性についての研究では、主に職種の「自動化の可能性」と、それによる経済的・地域的・政治的影響に重点が置かれている。こうした研究では、世界中に存在する無数のタクシー運転手や小売店従業員にとって、より重要なことが考慮されていない。それは、これらの人々が(現時点では)自動化できないほかの仕事へと転職できる可能性だ。

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