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電子たばこが肺に免疫障害を引き起こす可能性、米大学の研究から明らかに

マウスを用いた研究に限界も

実際にケラドマンドも当初は、喫煙者によく見られる肺気腫と電子たばことの関係を探ろうとした。観察を始めたころ、マウスには何の兆候も見られなかった。

しかしその後、ケラドマンドの研究室に所属する大学院生のマシュー・マディソンが、ニコチンを含まない電子たばこの蒸気を浴びたマウスたちの細胞を詳しく調べたところ、その見た目が通常の細胞と「著しく異なる」ことに気づいた。そのときから彼らは視点を変え、溶剤が肺そのものをどのように変質させるのかに焦点を定めて研究を続けることにしたのだ。

健康そうだったマウスたちが突然、ささいな感染症から身を守れなくなった。少量のインフルエンザウイルスをまいたところ、電子たばこの溶剤にさらされていたマウスたちは死んでしまった。普通なら体に何の影響も及ぼさない量だったが、マウスたちはわずかなウイルスの侵入からも自らの肺を守れなくなっていたのだ。

だが、この研究にも限界はある。「マウスは人間とは別の生きものです。モデルとして完璧ではありません」と、カリフォルニア大学サンディエゴ校の呼吸器学者であるローラ・クロティ・アレクサンダーは指摘する。人間の肺はマウスに比べてはるかに大きく、蒸気の吸収量も違うはずだ。肺の免疫システムも、似てはいるがまったく同じではない。マウスはさまざまなタイプの細胞をもっており、感染に対する反応もそれぞれ異なると考えられる。

それでも、肺の研究にマウスが役立つことはすでに証明されている。タールとたばこに関する初期の調査の一部はマウスを使って行われたが、その結果を人体にも関連づけられることがわかっている。また、マウスを使って研究を進めることで、スピーディーな知見の積み重ねが可能になる。

アレクサンダーは言う。「マウスを使った4カ月間の研究は、ヒトによる臨床研究の25年から35年分に相当します。哺乳動物の体にどんな影響が及ぶのか、真実を教えてくれる唯一の方法なのです」

なお、いまのところCDCは、電子たばこの使用をやめるよう呼びかけている。

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