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中国が「世界のスマートフォン工場」の座を明け渡す日がやってくる

 スマートフォンなどの電子機器の生産拠点としての役割を、世界中のメーカーから一手に引き受けてきた中国。米国との貿易摩擦や人件費の高騰、そして国内需要の急増などによって、「世界中のスマートフォン工場」としての立場が変わり始めている。新たな生産拠点として注目されている国のひとつが、ベトナムだ。

TEXT BY CHRIS STOKEL-WALKER

TRANSLATION BY KAORI YONEI/GALILEO

WIRED(UK)

KEVIN FRAYER/GETTY IMAGES
KEVIN FRAYER/GETTY IMAGES

中国は長きにわたって世界の電子機器の生産拠点であり続けてきた。しかし、その座に今後もとどまることはなさそうだ。その証拠に、グーグルは生産の一部を中国外に移そうとしている。「Nikkei Asian Review」など複数の報道によると、スマートフォンの新製品「Pixel 4」を、ベトナムにある古いノキアの工場で生産するというのだ。

中国からベトナムに生産を移転している企業はほかにもある。ベトナムでは2010年以降、コンピューター、電子機器、工学製品の製造が約33.3パーセント、電気機器の製造が9パーセント増加している。

スマートフォン業界アナリストのホレス・デデューは、「基本的に中国からの移転は、カントリーリスクのバランスを取り戻すことが目的です」と説明する。「中国は消費者向け電子製品の生産において支配的な地位にありましたが、独裁的な政権と相まって決して安定した環境ではありませんでした。政治的な影響は貿易戦争として表面化していますが、別のかたちになってもおかしくありません」

進む生産拠点の多角化

米国と中国が緊張関係に陥る前から、いくらかの動きはすでに見られていた。ところが“関税戦争”をきっかけに、生産拠点の多角化はより緊急の課題となったのである。

生産拠点の多角化は、国際貿易における自然のなりゆきだった。クリエイティブ・ストラテジーズのスマートフォン業界アナリストのキャロライナ・ミラネージは、「サプライチェーンの観点からすれば、物事が静止することは決してありません。そしてこれは、テクノロジー業界に限ったことではありません」と語る。「例えば衣料品業界でも、中国からインドネシアへの似たような移転が見られています」

中国自身も、電子機器の生産拠点が2000年代初頭に日本から移転したことで恩恵を受けた。その日本も、韓国から顧客を奪うかたちで生産拠点の座を手に入れた。

企業が生産拠点を選ぶとき、いくつかの検討すべき点がある。製品をつくるためのにいくらかかるか、完成品を出荷するまでにどのくらい時間がかかるか、そして生産拠点の多角化といったことだ。

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