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中国の宇宙産業が活況、民間スタートアップが次々に参入

 中国の宇宙産業が活況を呈している。その主役は、参入が相次いでいるという民間の宇宙スタートアップ企業たちだ。ロケットや人工衛星の開発などに取り組む企業の数は、昨年の30社から今年は100社へと急拡大している。

TEXT BY ABIGAIL BEALL

TRANSLATION BY CHIHIRO OKA

WIRED(US)

中国初の宇宙ステーション「天宮1号」は、2011年9月29日に人工衛星打ち上げロケット「長征2号F」を使って酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。LINTAO ZHANG/GETTY IMAGES
中国初の宇宙ステーション「天宮1号」は、2011年9月29日に人工衛星打ち上げロケット「長征2号F」を使って酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。LINTAO ZHANG/GETTY IMAGES

ある民間企業が8月10日、独自開発した再使用可能な打ち上げロケットの3回目の発射実験を実施した。ロケットは高度約300mまで上昇してから降下し、無事に着陸。飛行時間は1分弱だった。

これはジェフ・ベゾスが設立したブルーオリジンや、イーロン・マスクのスペースXの話ではない。ロケット打ち上げに成功したのは、LinkSpace Aerospace Technology(北京●(=領の頁を羽の旧字体に)客航天科技)という名の中国のスタートアップである。

中国では2014年から民間企業が宇宙ビジネスに参入できるようになった。以来、この分野で多くのスタートアップが誕生しており、ロケットや人工衛星の開発などに取り組む企業の数は、昨年の30社から今年は100社へと急拡大しているという。中国では民間の宇宙産業が、まさに活況を呈しているのだ。

21歳が立ち上げたロケットベンチャー

LinkSpaceは2014年の設立で、業界でも古参のスタートアップのひとつである。最高経営責任者(CEO)の胡振宇は若干20歳で自らが設計したロケットの打ち上げに成功し、21歳のときにLinkSpaceを立ち上げた。胡は中国で民間宇宙産業が急速に拡大した理由のひとつは、この分野を志す若者が多いことだと考えている。

胡はまた、「それだけではなく国内の投資筋も民間の宇宙企業の将来について楽観的です」と語る。これにはスペースXのような前例が貢献している。スペースXの成功により、宇宙ベンチャーがきちんと機能することが証明されたのだ。

スペースXの成果に比べれば、LinkSpaceの打ち上げ成功など大したことないように思えるかもしれない。しかし、中国は急速に米国を追い上げている。中国の宇宙産業はほとんど完全に孤立した状態で成長を続けており、米国はもちろん、ロシアの力も借りていない。

共産党政府は今年7月に発表した指針で、高度200kmまで到達する小型ロケットや再使用型ロケットの開発に取り組む企業に対し、研究、製造、試験、安全性および技術面での基準を設けた。このガイドラインで言及されているのは、小型から中型のロケットのみとなる。

だが、これが大型ロケットに関しては民間の参入を受け入れないという意思表示なのかは不明だ。少なくとも現時点では、中国のスタートアップは国家規模のプロジェクトと張り合うような大型ロケットの開発には取り組んでいない。

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