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アマゾンの現場で起きる労働問題は、ロボットによる自動化だけでは解決しない

従業員にとっての自動化のメリット

「人間とロボットが協力し合う現状は、これからも長く効果を上げ続けていくと思います」と、IDCのサンタゲートは言う。いまはさらに高いレベルの自動化に向けた一歩を踏み出したところです。しかし次の一歩は、ロボットとともに働く環境から、照明を必要としない倉庫への大きなジャンプとなるに違いないと思うのです」

自動車業界に目を向けてみよう。自動車の組み立てにロボットが手を貸すようになって数十年が経つが、そうした工場ではいまも品質管理や細かい操作を担当する人間が働いている。重い部品を持ち上げて決められた場所に取り付けるような作業がなくなったので、人間たちは危険度が低く、それほど体力を消耗しない仕事を担当している。

結果として作業のスピードと精度が向上し、こうした自動車メーカーは市場で優位に立つことができた。「会社の利益が上がるのは、全従業員にとってよいことであるはずです」と、メリービル大学のリチャード・キルゴアは言う。彼はフォードに勤務していたころ、自動車生産のオートメーション化に取り組んでいた。「ただし、こちらはストックオプションをもらえる管理職、あちらは何ももらえない平社員、となると話はややこしくなるのです」

アマゾンの場合、「会社の利益は従業員の利益」といった言葉はさらに説得力を失う。ロボットを導入して生産性が上がっても、世界で最も裕福なあの男がもっと金持ちになるだけだからだ。

欠かせない「優秀な働き手」の存在

しかし、ロボットが多くの産業に浸透するほど、人間が労働力としていかに優れた存在であるかを認めて大切にしなければならない。ミネソタ州のフルフィルメントセンターで働く従業員は、自分たちがロボットのように扱われていると訴える。だが彼らがロボットよりはるかに有能であることは事実だし、そのことはおそらくこれからもずっと変わらないはずだ。

「これはジェフ・ベゾスにとって間違いなくチャンスです。この問題に正面から向き合い、ミネソタに足を運んで言うべきです。『やあ皆さん、話を聞かせてください』とね」と、ジョージ・ワシントン大学のビジネススクールでリーダーシップを学ぶジェイムズ・ベイリーは言う。「姿を見せずにアマゾンの素晴らしさばかりを声高に唱える“PR担当”に徹するのではなく、大切な従業員全員の労に報いたいという気持ちを表すべきです」

ただし、間違ってもベゾスのテレプレゼンスロボット(遠隔操作できるテレビ電話付きのロボット)を送り込むのはやめたほうがいい。それはあまりに印象が悪いだろう。

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