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自動運転は、いかに実現するのか:現状分析から見えた「6つの分野」での導入シナリオ

 ドライバーを必要としない完全自動運転は、どの程度までわたしたちの生活に近づいているのか。それを探るためには導入時期ではなく、4つの切り口から現状を検証することが近道となる。すでに実用化に向けて動き始めている6つの分野において、自動運転の“未来”を予測した。

TEXT BY ALEX DAVIES AND AARIAN MARSHALL

TRANSLATION BY MADOKA SUGIYAMA

WIRED(US)

IMAGE BY VIOLET REED
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興味をそそられる記事と大胆なツイートを読めば、こんなふうに考えるのも無理はない。衝突事故も渋滞もない未来を乗せた完全な自律走行車は、もうすぐそこまでやって来ている--と。

それでも、がっかりせずに聞いてほしい。巨額の投資がされてきたロボットカーのテクノロジーが、極めて進歩しているのは事実だ。それでも人間のドライバーがまったく必要ないクルマ--すなわち人間の助けがなくても、いつでもどこにでも行けるクルマが登場する時期は、いまだにはっきりしないのである。

テスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスクは自信満々に、テスラは2020年末までに「完全自動運転」を実現すると主張している。とはいえ、世界はあまりにも多様化し、予測し得ない。そして自動化はあまりに高くつく。さらに人間のドライバーがクルマを操縦する際にできることすべてをクルマが実現しようとするには、動作があまりに不安定だ。

グーグルの自律走行車プロジェクトから誕生し、成長した企業ウェイモの最高経営責任者(CEO)であるジョン・クラフチックでさえ、この現状を認めている。クラフチックは「自動運転技術は常に若干の制約を伴うものです」と18年に語っている。

こうした事情から、自律走行車の装備は、ささいな点にこだわるエンジニア風の表現を借りれば「運行設計領域(ODD)[編註:自動運転システムが機能すべく設定されている特有の条件]」を受け入れる方向に進んでいる。近いうちにエンジニアは、システムが対処できる特定のタスクに自動運転の技術を集中させるだろう。

というわけで、自律走行車の世界を理解する最適な方法は、自律走行車がいつ実現するかではなく、どんな場所で、いかに、誰のために走行するかをはっきりさせることである。

1)ドライバーが(ほぼ)不要なシャトルバス

現在、自律走行シャトルバスは、オハイオ州のデトロイトやコロンバスなど、交通量の多い都心一帯で運行している。ただ、注意すべき点がある。それはルートが非常に限られていて、たいてい1~2マイル(約1.6~3.2km)しか走らないことだ。また、安全運転のために自動運転技術を監視して対応するため、ドライバーが操縦する場合もある。

 ■実現時期:恐らく数年後。

 ■キーとなる企業:無人運転シャトルバス開発のMay Mobility、ポッドカー開発のUltra Global PRT。

 ■最高のシナリオ:最寄り駅まで定刻通り、速く、安く、苦痛なく乗ることができる。

 ■最悪のシナリオ:レーザー光を用いるセンサー「LiDAR(ライダー)」が作動しなくなり、自分の荷物を抱えて2~3マイル(約3.2~4.8km)歩くはめになる。

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