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これからの人工知能を、もっと「人間中心」に--気鋭のAI研究者、新しい研究所を立ち上げた理由を語る

HAIでは、社会科学者や政治・経済学者、医師や神経科学者といったさまざまな思想家や実務家と連携しながら、AIを学際的な研究と教育ができる分野にしようとしています。わたし自身が目指しているのは、人々の役に立つようなかたちで最先端の研究に取り組みながら、実現可能な政策を提言できるようになることです。

--AI技術に取り組む人々がこのような幅広い問題への取り組みを余儀なくされると、技術の進歩が遅くなるのではないでしょうか?

このような取り組みが、ペースダウンにつながると考えたことはまったくありません。皆さんに求めているのは、もっと想像力を発揮し、ともに手をとり合ってよく考える姿勢を心がけ、人間を中心に据えることです。こうしたことがペースダウンをもたらすのかどうかはわかりません。さらに視野を広げ、より具体的なかたちでポジティヴな可能性を提供したいと考えています。

AIで労働者を「支援」する

--AIを労働者の代わりにするのではなく、AIで労働者を支援する取り組みにもっと注力すべきだとこれまでおっしゃってきました。その取り組みとはどのようなものでしょうか? HAIの開設記念シンポジウムでは、病室に深度計測カメラを設置し、患者の動きを3Dで追跡するプロジェクトについて、共同研究者のセレーナ・イェンが話していましたね。

ICU内における患者の動き方は、その患者の回復具合に直接影響があります。病院は患者の動きを1、2時間おきにチェックしなければならないという決まりを設けていますが、看護師は過重労働を強いられているのです。

しかし、深度計測カメラがあれば、患者の動きを24時間365日監視できます。AIが臨床医の仕事を補佐し、強化できるでしょう。

個人的な話ですが、わたしはこの半年間、ICUで自分の母親と多くの時間を過ごしてきました。看護師や医師の仕事をAIに置き換えられるようになるとはとても思えませんが、こうした仕事を支援し、医療従事者が治療に専念できるようにする方法は非常にたくさんあると考えています。

グーグル時代に得たこと

--スタンフォード大学はシリコンバレーの中心部に位置しており、HAIはマイクロソフトやグーグルといったハイテク企業とすでに提携しています。ハイテク業界に近づきすぎてしまう可能性はありませんか?

スタンフォードがスタンフォードたるゆえんは、グーグルに近いからではなく、この130年間、世界を変えるような数え切れないほどの研究と教育に取り組んできたからです。シリコンバレーの各社がどれほどわれわれを気に入っていようと、こうした評価はわたしたちが自力で得る以外にありません。この大学では、驚くほど刺激的で、ときには物議を醸し出すような取り組みができることをとても誇りに思っています。

わたしが非常に重要だと考えているのは、さまざまな業界とかかわることによって、研究者が問題を理解し、研究成果を人々の役に立つツールにできるようにすることです。業界といえばハイテク業界を指すと考えられがちですが、わたしたちの考えでは、製造業や農業、小売業、医療、教育、そして政府も業界に含まれています。

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