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インドで強まるテック大手への規制強化は、どこまで実効性があるのか?

 インド政府が、アマゾンなどのECサイトやテック大手への締め付けを強化している。コンテンツの検閲やバックドアの作成などが義務づけられ、インターネット上の表現の自由が失われる懸念も生じている。

TEXT BY PARIS MARTINEAU

TRANSLATION BY YASUKO BURGESS/GALILEO

WIRED(US)

インドが新たに導入した規制法により、アマゾンは自社サイトで販売するセラーの株式を25パーセント以上保有できなくなった。PHOTO: MATTHEW HORWOOD/GETTY IMAGES
インドが新たに導入した規制法により、アマゾンは自社サイトで販売するセラーの株式を25パーセント以上保有できなくなった。PHOTO: MATTHEW HORWOOD/GETTY IMAGES

インドではいま、テック大手に対する規制が厳しさを増している。同国は2016年、発展途上国に無料インターネット接続を提供するフェイスブックのサーヴィス「Free Basics[日本語版記事]」を、他国に先駆けて禁止した。このサーヴィスは、ネット中立性に反するとして争点にもなってきたものだ。

また18年12月以降、インド政府は中国を見習うようにして、アマゾンをはじめとするネット通販大手の影響力を抑制しようとしている。全面規制を設けたほか、インターネット企業に対して“違法”コンテンツの検閲やユーザーの暗号解読、インドで収集したデータの国外保存禁止を義務づける案を推し進めているのだ。

19年2月前半だけをとっても、インド当局はツイッター最高経営責任者(CEO)ジャック・ドーシーをインド議会に召喚し、偏見を巡る批判に回答することを求めたほか、ショート動画共有アプリ「TikTok」は文化を堕落させるとして使用禁止にすることを求めている。また、グーグルがAndroidを利用して自社サーヴィスを不当に優遇していたとする申し立てについても、調査を開始した。

さまざまな規制が「行政通知」として施行

テック大手に対するインドの反発は、意図自体はよいものかもしれないが、副作用が出る可能性がある。インドでビジネスを行う大小さまざまなテクノロジー企業すべてに深刻な影響をもたらしかねない。また、インターネット上の表現の自由も問題になりうる。

デジタル著作権を擁護するインドの団体「インターネット・フリーダム・ファウンデーション」のエグゼクティヴ・ディレクター、アパル・グプタは、「インドのテクノロジー政策には、ナショナリズムの要素が入り込んでいます」と語る。その結果、「インド・ファースト」的なテクノロジー政策の多くが、手続きが早く済む行政通知のかたちで施行されているのだという。議会の承認を得れば、それらの政策は、より包括的で強制力のある法律になりうるにもかかわらずだ。

テック大手の規制を求めるのは簡単である。しかし、妥当かつスケーラブルな政策を、実行可能な戦略とともにつくりあげることは難しい。インドの場合は、「いろいろやりたがっていますが、どれもちょっと拙速に思えます」とグプタは言う。

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