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「世界人口が今後30年で減少に転じる」という、常識を覆す「未来予測」の真意

--それで、どんな影響があるのですか?

DB:まず、国連の人口予測モデルは以下の3つのデータに基づいています。出生率、移動率、死亡率です。女子教育の普及や、都市化の速度は考慮されていません。両者はある程度相関します。国連は、これらのデータは織り込み済みだとしています。わたしたちは調査の手始めに、ウィーンで(人口統計学者の)ウォルフガング・ルッツにインタヴューをしました。ルッツに予測の骨子を説明してもらったわたしは、唖然とした状態で帰路につきました。彼は女子教育率の改善という、たったひとつの新たな変数を予測に導入しました。それだけで、2100年の世界人口の数字は劇的に小さくなり、80億から90億の間になったのです。

JI:ルッツの言葉を借りると、ヒトの最も重要な生殖器官は脳なのです。生殖についての考え方が変われば、すべてが変わります。彼の分析によると、出生率を左右する最大の要因は女子教育です。国連はアフリカについて、出生率は2025年までほとんど変わらないだろうという悲観的な予測をしています。しかし、アフリカの多くの国々で、世界平均の2倍のスピードで都市人口率が増加しています。現在のケニアでは、女性の初等教育率は男性と変わりません。男女同数の生徒たちが卒業試験を受けるのです。ですから、今世紀の間ずっとアフリカが農村部の貧困によって停滞するという予測は理不尽だと、わたしたちは考えています。

DB:それに(女子教育は)文化的変数のひとつにすぎません。たとえ旧来のモデルが過去によく当てはまったとしても、過去が未来のプロローグであるとは限らないのです。わたしたちが文化的転換点にいるとしたら? 変化が加速しているとしたら? そして、こうした転換の本質が、女性たちが行う自身の人生における個人的な選択にあるとしたら?

JI:わたしたちは26カ国の女性たちに対して、子どもは何人欲しいかと尋ねました。どこの国でも、答えはおしなべて2人前後でした。あらゆる場所において、人々に大家族をもつことを強制する外的要因が消えつつあります。この変化が最も急速に起きているのが発展途上国です。例えばフィリピンでは、2003年から2018年の間に、出生率が3.7から2.7まで減少しました。わずか15年で、各家庭から子どもが1人減ったのです。米国でこれだけの変化が起きるには、1800年ころからベビーブームの終わりまでという、はるかに長い時間がかかりました。こういったシナリオを、わたしたちは読者に考えてほしいのです。

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