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フォルクスワーゲンの「モバイル充電ステーション」は、EVの普及を加速できるか

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カーネーギー・メロン大学の土木環境工学科でEVとシステムを研究する准教授コスタ・サマラスは、「おそらくこれは普通の充電ステーションを1カ所つくるよりも高価です。ただ、このモバイル充電というコンセプトによって、充電場所の心配をしている人々をEVの購入へと踏み出させることができるかもしれません」と言う。

自動車メーカーが取り組む意味

だが、そうした充電と航続距離に関する不安は、充電ステーションのモビリティだけでは解消できない、とサマラスは指摘する。「問題は究極的には、公共充電施設の普及と、充電間の航続距離を伸ばすバッテリーの改良の両方によって解決されなければならないはずです」

フォルクスワーゲンは過去3年にわたり、ほかにもEVに関する野心的な声明を発表してきた。同社は25年までに、30車種の新型EVを発売すると公言している。

また、同社最高経営責任者(CEO)のヘルベルト・ディースは18年11月、ドイツのある自動車誌のインタヴューで、同社がすでにバッテリーだけでも560億ドル(約6兆円)の投資を計画していると語っている。「わたしたちはEV5,000万台分のバッテリーを調達しようとしています」

EV用のモバイル充電は、特に新しいアイデアではない。スイスのネイション-E(Nation-E)は、10年にゼネラルモーターズ(GM)の「ハマー」をEV化し、他車への充電も可能にしたクルマをデビューさせた。

AAA(米国自動車協会)は、10年近く前から限定的な緊急充電サーヴィスを実施している。最近は、独自のモバイル充電機器を製造するフリーワイヤー・テクノロジーズ(FreeWire Technologies)が、1,500万ドル(約16億円)の資金調達に成功した。同社による車輪付きの「Mobiチャージャー」は、アイスクリーム売りの屋台に似ているが、もっと“エネルギッシュ”な感じだ。

充電の現状を一変させられるか

だが、世界最大規模の自動車メーカーであるフォルクスワーゲンほどの力があれば、充電の現状を一変させるような変化を起こすことも可能だろう。そもそもこの件に関して、同社にはあまり選択の余地がない。

何百万台ものディーゼルエンジン車のエミッションテストで不正を働いたことが発覚したあと、フォルクスワーゲンは米環境保護庁(EPA)と取り引きを行い、今後10年にわたってEV向け充電ネットワークの構築に20億ドル(2,160億円)を投じることに同意したのだ。

このスキームによるカリフォルニア州で最初の(モバイルではない)350kWhの充電ステーションは、18年12月に完成している。同社の贖罪はまだ始まったばかりだ。向こう2~3年のうちに、あなたの住む町にこの巨大電池が出現しても不思議はない。

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