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この写真は…本物? 人工知能がつくる「フェイク画像」の驚くべき世界

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2)暗闇でも明るく

AIによる画像修正機能は、いまやポケットに入れて持ち歩けるほど実用的になっている。グーグルの「Pixel」シリーズで2018年10月に対応した「夜景モード」機能は、アルゴリズムを使ったトリックによって夜を昼へと一変させてしまう。

複数の写真を組み合わせて各場面の決定的なイメージをつくるのも、トリックのひとつだ。多くの写真を照合することによって、暗い場所での撮影を邪魔するノイズをソフトウェアが識別して除去するのだ。

このプロセスを経てつくられる鮮明な合成画像のクオリティを、機械学習の助けを借りてさらに向上させる。グーグルの技術者たちは、暗い画像と、それを専門家が修正したもののペアを集積したデータを使ってソフトウェアに改善を加え、夜間撮影した画像の明るさや色を修正できるようにした。

3)実在しない人々

下記に並ぶ人々、ネコ、クルマは実在しない。すべて米半導体メーカーのNVIDIAが開発したソフトウェアでつくられた画像だ。同社のグラフィックチップは、いまや機械学習プロジェクトになくてはならないものになっている。

これらのフェイク画像は、2014年にカナダのモントリオールにある一軒のパブで、あるAI研究者がふと思いついたアイデアからつくられた。彼の名はイアン・グッドフェロー。現在はグーグルに勤務している。

彼は現在のAIブームの火つけ役となったニューラルネットワークに、画像生成を独習させる仕組みを考え出した。グッドフェローが考案した画像生成術は、敵対的生成ネットワーク(GANs)と呼ばれる。

GANsは、同じ画像のコレクションにアクセスするふたつのニューラルネットワークで構成され、両者の間に一種の敵対関係を生じさせる。ひとつのネットワークがフェイク画像を生成してコレクションに紛れ込ませる任務を負い、もう一方がそのインチキを見破ろうとする。そんな攻防戦を何度も繰り返すうちに、だまそうとする側は腕前を上げ、フェイク画像の精度もどんどん上がっていくのだ。

4)AIがつくるアート

オーストラリア出身の映像作家ニコラス・ガーディナーによる実験的短編映画『Proxy』のある場面では、「炎と怒り」という言葉を使って北朝鮮を糾弾するドナルド・トランプの映像に手が加えられ、米大統領の顔が中国の国家主席である習近平のものになっている。

ガーディナーが映画制作に使用したテクニックは、ネット上で「ディープフェイクス(Deepfakes)」を名乗る正体不明のプログラマーが最初に一般に広めたものだ。

2017年の終わりごろ、掲示板サイト「Reddit」で、このハンドルネームをもつ人物が、ガル・ガドットなどのハリウッド女優たちが演じているように見えるポルノ動画を投稿し始めた。GANsを使って出演者の顔をすり替えた動画だ。

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