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若い血液が「若返り」の万能薬になる? 米国で次々に誕生したスタートアップの思惑

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まさに複雑であるからこそ、エレヴィアンが一足飛びにクリニックを開業しようとしていることに、専門家からは疑義の声が上がっている。米国立老化研究所の老化生物学部長代理であるロン・コハンスキーは、「いずれGDF-11が期待通りの特効薬になるとはわたしは思いません」と話す。

GDF-11には多くの種類があり、すべてが活性を有しているわけではないというのだ。活性化するには特異的な結合相手が必要なものもあるが、その結合相手は年齢を問わずすべての組織に存在するとは限らない。

2017年、国立老化研究所は若い血が効果を発揮するメカニズムを解明するため、235万ドル(約2億6,330万円)の研究助成を行うことを決め、コハンスキーは応募を呼びかけた。「並体結合実験から得られた知見には多くの可能性があることは明らかです。しかし、問題は何がその効果をもたらしているのかです。わたしたちはまだその答えを知りません」

血漿(血液のうち血球以外のもの)中には10,000種類以上のタンパク質が存在する。エレヴィアンはGDF-11に焦点を絞っているが、それは長寿研究のスタートアップ企業が追求している多くの道のひとつにすぎない。

人間を対象にした臨床試験の結果

2016年、アンブロシア(Ambrosia)という会社が若い血漿を輸血する初のヒト臨床試験を開始し、試験参加者には1回あたり8,000ドル(約90万円)の支払いを求めた。35歳以上で、若い成人が献血した血漿2リットルを輸血するために必要なお金を払える人は、誰でも試験に参加できた。血漿は、アンブロシアが血液銀行から購入したものだ。

料金の高さと、プラセボ投与による比較を行わないことから、科学者や生命倫理学者は試験の厳密性に疑義を唱えている。しかし、そうした厳しい意見も、(論文として未発表の)試験結果に強気をみせるアンブロシアの創業者、ジェシー・カーマジンを止められなかった。試験結果は今年5月に開催されたリコード(Recode)のテクノロジー・カンファレンスで、初めてカーマジンが発表した。

「輸血30日後に113のバイオマーカーを測定し、永続的ではないものの持続的な効果を確認しました」と、カーマジンは話す。彼はスタンフォード大学の医学部を卒業した医学士だが、医師免許は持っていない。

試験は当初、カリフォルニア州モントレーで静注療法センターを開業している医師と共同で実施していた。ふたりが仲たがいして以降はサンフランシスコとフロリダ州タンパの施設に実施機関を移した。

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