PR

WIRED WIRED

アマゾンの賃上げ、一部の従業員は減収に? 新たな給与体系に“死角”あり

Messenger

 新たな労働力の確保を優先した制度

一方、情報を提供してくれた従業員は、時給が1ドル上がることを織り込んでも、これまでの制度が廃止されることによって収入が最低でも年1,400ドル減少すると断言している。アマゾンにこの試算結果を伝えたが、それについての反論は返ってこなかった。

ある意味では、アマゾンがこれまでの制度を廃止して、代わりに時給の引き上げに踏み切ったのは妥当な判断とも言える。手当のなかには、従業員が所属する配送センター全体がノルマを達成しているかどうかによって支給されるものがあった。そういった報償は、個々の努力でどうこうできるものではない。

RSUにしても、最初の2年間は受け取ることができない。その権利を主張できるほど長く勤める配送センター従業員は多くない。規定に満たない従業員にまでこの制度を適用していたら、人件費が毎年数百万ドルかさむことになる。

シリコンヴァレーの人材サービス企業、フレデリクソン・パートナーズの創業者兼代表取締役ヴァレリー・フレデリクソンは次のように語る。「大多数の従業員が受け取れない報酬について、埋め合わせをしろというのもおかしな話です。補償の意味を履き違えています」

しかし、時給を上げて前述の制度を廃止することで、損を被る従業員も存在する。業績が優秀で、RSU制度の対象になるほど勤続期間の長い従業員である。

新しい給与体系では、長らく勤めてきた“忠臣”をつなぎ止めておくことよりも、昨今の厳しい労働市場で新しい働き手を引きつけることに重きを置いている。とにもかくにも、アマゾンは同業者との競争に勝ち、ホリデーシーズンに必要な人員を確保しなければならないのだ。

 裏目に出た渾身の一手

アマゾンが最低賃金を上げたもうひとつの目的は、サンダースのような政治家からの批判を避けることにある。サンダースは先月、その名も「Stop BEZOS(Bad Employers by Zeroing Out Subsidies=補助金停止で悪徳雇用主を止めよう)」という法案を提出しているからだ。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ