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自律走行車の普及は、都市を本当に「幸せ」にするのか?

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自律走行車がUberやLyftに取って代われば、あちこちにいるホームレスの問題とともに、低所得者の交通手段を確保する努力が都市には求められる。そうした結果、公共スペースの維持や、質の高いサーヴィスを全住民に行うことが難しくなる。それは富裕層も是とはしないはずだ。悲惨な未来を回避するには、大きな権力とリーダーシップが必要になるだろう。

フランスにひとつのヒントがある。フランスでは、従業員11人以上の会社の全被雇用者に対して、総報酬額の3パーセントの税金を課し、それを地方の交通当局に配分しているのだ(その税は被雇用者ではなく雇用主にかけられ、その見返りに被雇用者は公共交通機関を無料か安価で使うことができる)。

アナーバーのカンファレンスで、フランスの公共交通サーヴィスを提供する企業「Keolis」のマーケット開発担当副社長であるアンドレアス・メイが語ったところでは、ボルドー市の交通当局はあらゆる形式の交通機関(トラム、列車、バス、バイク、フェリー、パーク&ライド)を無制限に利用できる料金として、住民に対して一律で1カ月50ドル相当を徴収しているという。現実主義である米国の聴衆は、その金額の高さのあまり思わず声を上げた。

だがその結果、交通機関の利用者は増え、市はバスの本数を増やすことができ、全米のどの自治体よりも多額の予算を使いながらも十分に採算がとれているという。28もあるさまざまな交通機関をひとつに束ねて、その予算を地方自治体に委ねさせるには強力なリーダーが必要だった、とメイは言う。だが、それは実現した。

すべては金の問題なのだ。もっている金をうまく配分しなければならない。それはつまり、米国市民の幸福にとって公共交通機関は欠かせないものだと考え、米国中の都市に無人の自律走行車を普及させる積極的な計画に待ったをかけることを意味している。

スーザン・クロフォード-SUSAN CRAWFORD

 『WIRED』US版アイデアズ・コントリビューター。ハーヴァード大学法科大学院教授で専門は通信政策。著書に「Responsive City」「Captive Audience」などがある。

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