産経ニュース

がんは本当に血液1滴から検出できる? 米企業が示した「有望な結果」の実現度

WIRED WIRED

記事詳細

更新


がんは本当に血液1滴から検出できる? 米企業が示した「有望な結果」の実現度

今年中に香港で初の実用化も

また、「定期健康診断でがん全般のスクリーニングが実施される未来」を思い描くバイオテクノロジー企業にとっては、機能を高めて費用効率を上げるのも重要だ。この点に関し、Grailは少なくとも東アジアにおいては、順調に歩みを進めている。

Grailが16年に創業されたとき、初代の最高経営責任者(CEO)ジェイ・フラットレーは、「19年までに最初のリキッドバイオプシーを実用化する」と宣言した。つい最近まで、「この公約が実現する見込みは薄い」とみられていた。

そんななか、Grailは17年、香港に拠点をおくスクリーニング分野のスタートアップであるCirinaと提携した。同社は、中国南部に多いがんの一種である上咽頭がんを発見する血液検査の特許を保有している。

この検査では、上咽頭がんとの関連が知られるエプスタイン=バー・ウイルス(EBウイルス)の検出が鍵になる。上咽頭がん細胞は、すべてこのウイルスのDNA断片をもつため、シークエンシングで容易に発見できるのだ。

Grailはこの検査を18年中に香港で開始する予定だ。これは、がん早期発見を目的として実用化される「初のリキッドバイオプシー検査」となる。

1回の検査で、人体を蝕む「あらゆるがんを検出する」という壮大な目標を掲げる企業にしては、つつましやかなスタートではある。とはいえ、ついにスタート地点に立つのだ。

RELATED

このニュースの写真

  • がんは本当に血液1滴から検出できる? 米企業が示した「有望な結果」の実現度