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ほぼ規制なし? 米警察が犯罪捜査に使う「アマゾンの顔認識技術」の危険性

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顔認識に関する規制は「ほぼなし」

米国憲法には、ビッグデータへの言及はない。「顔認識技術に関する規制もほとんどありません」と、アリゾナ大学法学部の教授ジェーン・バムバウワーは語る。

盗聴などの監視技術は、不法な捜索や押収を禁止した憲法修正第4条により保護されている。しかし、警察が顔認識の適用を考えているのは、大部分が合法的に収集した画像や顔写真が対象だ。

州法も警察の顔認識利用に関しては、ほとんど触れていない。まれな例として、イリノイ州とテキサス州は生体認証機能に関する法律を定めている。この2つの州では、指紋や顔のデータなどを収集・共有する前にその許可を求めることができるが、警察は例外とされているのだ。

電子フロンティア財団のリンチは、昨年の下院監視委員会による公聴会で「警察の利用も規制すべきだ」と考える議員が「党派を超えて存在するのがわかった」と語る。しかし、昨年5月にジェイソン・チャフェッツ委員長が辞任したあと、警察に対して規制を求める動きも消えてしまった。

アメリカ自由人権協会の北カリフォルニア支部で技術と人権擁護部門を統括するニコル・オザーは、顔認識の規制を促す現時点で最も期待できる手段について「アマゾンなどの企業や警察、地域のコミュニティに対して、この技術の利用を自主的に規制するよう圧力をかけることです」と言う。「法規制への動きは遅いですが、危険な監視方法が本格的に展開されている現在では、やるべきことがたくさんあります」

オザーは「アマゾンが警察への技術提供を完全にやめるべきだ」と考えている。「警察は地域社会と協議し、しっかりしたルールを定めるべきです」と彼女は語る。

これに対してアマゾンは声明文において、「あらゆる顧客は、法律を遵守し責任をもつべきだとする条項下にある」と説明している。しかし、顧客である警察に対し、同社は特定のサーヴィス利用規約を設けていない。

一部の都市は、監視技術の利用制限に動きだした。カリフォルニア州バークレー市が最近承認した条例では、顔認識を含む監視技術を購入あるいは利用する場合、一定の透明性と協議が必要とされる。隣接するオークランド市も、市内で監視技術を使用する場合の規制を定めた独自の法律を承認したばかりだ。

オレゴン州ワシントン郡は、顔認識の利用に関するガイドラインを作成した。『WIRED』US版が提供を受けたガイドラインによると、当局側が身元確認のために写真を撮影する際には「事前に本人の許可を得なくてはならない」との規定がある。また、この技術を適切に使用するよう、実際に扱う前に訓練を受けなくてはならない。

だが、このガイドラインでは同時に「カメラがとらえた容疑者の顔認識データを捜査に使用できる」と記されている。ワシントン郡保安官事務所の広報官代理であるジェフ・タルボットは、このシステムを「公共監視や集団監視、即時監視には使っていません」と語っている。

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