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進化しながら「歩行」を学ぶ四脚ロボット「Dyret」 オスロ大研究者らが開発

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弱みを強みに変えるロボット

まとめると、Dyretは新しい環境だけでなく、バッテリー残量の低下といった自分の体の変化にも対応できるロボットなのだ。やはり少し間が抜けて見えるが、このロボットは弱みを強みに変える作業をしているのである。

「完璧な歩行方法を教えてもらえれば、ロボットなんて1週間でつくれますよ」と、ニガールトは言う。しかし、Dyretのような進化するロボットは、不完全な歩行方法を試して初めて移動できるようになるのだ。

その間、何回も転んだり、ほかの3本の脚を1本の脚で引きずったりすることもあるだろう。「従来のロボットにはありえないような失敗もできなくてはいけないんです」とニガールトは付け足す。幼児が歩き方を学ぶときと同じように、Dyretにも恥ずかしい失敗をする時間が必要なのだ。

すべてをコーディングすることはできない

「『進化は、なぜ役に立つのか』というのが大きな問いです」と、アムステルダム自由大学のコンピューターサイエンティスト、アゴストン・アイベンは言う(彼はこの実験には参加していない)。

「答えは2つあります。ひとつめは、これが明らかに効果的であるという事実です」。実際、われわれ人類が生まれたのは、結局のところ進化のおかげなのだ。「もうひとつは、従来のアプローチで解決できない課題に対する唯一の解決策となり得ることです」

この世界は変化や多様性に富んでいる。そんな世界をロボットに切り抜けさせるために、人間がシチュエーションごとにすべてコーディングすることなど不可能だ。「氷の扱い方はこう」「ちょっと溶けはじめた氷の扱い方はこう」「岩のよじ登り方はこう」「砂利道の歩き方はこう」などと、いちいち教えるわけにはいかないのである。

それは、さまざまなモノの持ち方をとってもそうだ。進化を通じて、ロボットは自分でその方法を見つけなければならない。

いまのDyretに、枕やマシュマロ以外のモノを運ばせたいと思うだろうか? 答えはノーだ。でもその子孫なら、そんな役割も果たせるかもしれない。

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