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火星探査機インサイト、NASAのチームが語った期待と「困難な道のり」

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いかに“マーズクエイク”を観測するか

インサイトには2つの観測機器が搭載されている。まずは「SEIS(Seismic Experiment for Interior Structure)」と呼ばれる内部構造を調べるための地震計だ。非常に精度が高く、火星の地震の揺れの大きさや速度、そして周波数などの計測に使われる。アースクエイクならぬ“マーズクエイク”を観測するのだ。

インサイトのプロジェクトマネージャーを務めるトム・ホフマンは、「地球で使われている地震計と同じくらい感度のよいものです。火星に蝶がいたとして、この地震計の上にそっと止まったとしてもわかりますよ」と言う。SEISは水素原子より小さい動きでも感知でき、マーズクエイクのほかにも、火星内部の液体の水の有無、過去に起こった隕石の衝突や火山噴火の痕跡なども検出できる。

SEISは敏感であると同時に頑丈だ。積載システムエンジニアのチームを率いるジョナサン・グリンブラットは、「一般的な地震計は丁寧に扱うことが必要です。また一度設置したら、そのあとは動かさないことを想定してデザインされています」と話す。

しかし、SEISの火星への旅は少しばかり刺激が多く、ロケットで発射して火星の大気圏への突入、下降、着陸を経ることになる。「振動や衝撃もたくさん受けます。そうしたことに耐えられるように頑丈でなければなりません」と、グリンブラットは言う。

また振動だけでなく、劇的な温度変化にも耐える必要がある。火星の赤道周辺の温度は晴れた夏の日中なら華氏70度(摂氏21度)前後になることもあるが、夜は華氏マイナス100度(摂氏マイナス73度)まで急落する。

このため、SEISは多層の保護レイヤーに包まれている。まずチタン製の真空の球があり、その次は断熱性のあるハニカム構造で、一番外側はバーベキューグリルの蓋のように全体を覆うドーム状の耐風耐熱シールドだ。

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