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映画『パシフィック・リム:アップライジング』の欠点、それは「デル・トロが足りない」ことだった

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日光の下で見ると、イェーガーはマイケル・ベイ監督映画のトランスフォーマーのように見えるし、怪獣の恐ろしさも半減する(映画の最後に登場する「最大の敵」の、地獄のように青い口も、ジョージア・オキーフの絵程度にしか見えない)。

浮き彫りになったデル・トロの「特別さ」

だからと言って、『アップライジング』には欠点ばかりでいいところがひとつもない、というわけではない。戦闘シーンはとにかく楽しい。前作でエルバが演じたペントコスト司令官の息子ジェイクを演じるジョン・ボイエガは、『スターウォーズ』ファンの心をつかんだカリスマ性をここでも発揮している。

性差別をチェックするテストであるベクデル・テストにもパスしており、B級SF映画ではまだ非常に珍しいことだ。チャーリー・デイもいつも通り面白い。

だが、この映画にはハートもソウルも感じられない。それこそ、デル・トロが『パシフィック・リム』にもたらしたものだった。デル・トロは『パシフィック・リム』を「これがうまくいくなんて信じられるか?」といった感じで満たしている。だが『アップライジング』は「ええそうです。うまくいくように思い切り頑張りました」といった感じになっている。

デル・トロはいつだって、非現実的な状況のなかに喜びと感情の中心を見つける達人だ。信じられないほど非現実的な状況でもそうなのだ。何しろ、半魚人とのセックスを描いた映画『シェイプ・オブ・ウォーター』[日本語版記事]で、アカデミー賞を4部門も獲得したのだから。

彼の才能は特別だ。彼は、自分が想像でつくりあげた生き物に、観客たちが没入できる作品世界を提供したいと思っている。だが、『パシフィック・リム:アップライジング』が観客に観せているのは、巨大怪獣と巨大ロボット、ただそれだけだ。

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