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3Dプリンターでつくられた宇宙船で、人類は再び月を目指す

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大気圏再突入でも溶けないプラスチック

速度は秒速11.2km(時速25,000マイル=4万km)、温度2,500℃の大気圏再突入に耐えうる宇宙船をつくるために、エンジニアたちは素材を再考する必要があった。

通常、プラスチックは使えない。融点が低く、時間とともにゆっくりとガスを出して太陽電池などの部品を使えなくしてしまうからだ。そこで出てきたのが、3Dプリンターを使おうというアイデアだ。

3Dプリンターメーカーのストラタシスは、この問題を解決するために新素材に目をつけた。オリオンの部品や、NASAのロケット「アトラス V」の部品の一部を手がけるストラタシスが使っているのは、宇宙船の打ち上げ時の極端な温度や力にも耐えられる「Antero 800NA」という素材だ。

「宇宙船に使われるプラスチックの条件は厳しいのです。非常に頑強で、優れた耐熱性をもつ必要があります」と、ストラタシスの製造ソリューション担当ヴァイスプレジデントを務めるスコット・セヴシックは言う。この新素材は、ジェット燃料や油に浸かっても、化学反応を起こすことがない。

この熱可塑性樹脂は、オリオンのドッキングハッチのすぐ外にある部品に使われる予定だ。この部品は別々に3Dプリントされた6つのパーツからできている。これらがかっちりと組み合わさって、宇宙船の外部に使われるリングをつくるのだ。

ドッキングハッチは主に、長期のディープスペースミッションで宇宙飛行士がオリオンと居住モジュールの行き来をするために使われる。これは地球帰還時にも役に立つだろう。太平洋着水後に波が高すぎる場合、クルーたちはサイドハッチではなく、ドッキングハッチから外に出ることができる。

さらにこの新素材は、宇宙船の電気系統に異常が起こるリスクを最小限にするよう設計されていると、セヴシックは言う。

彼のチームは素材にカーボンナノチューブを加えた。静電荷の蓄積を防ぎ、ミッション中に厄介な異常が起こるのを防ぐためだ。「宇宙で静電荷が蓄積して電気系統に放電されると、代替の効かない部品を壊してしまうことになるのです」

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