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「パイロットも酔う」ほどの暴風が襲った米東海岸 “安全着陸”が至上命題のコックピットでいったい何が? その技術に迫る

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「パイロットも酔う」ほどの暴風が襲った米東海岸 “安全着陸”が至上命題のコックピットでいったい何が? その技術に迫る

少しの角度で成否が分かれる

嵐を楽しいと思う人間なんていないだろう。いや、もしかしたら、パイロットは例外かもしれない。「結構楽しいんですよ」と、職業パイロット兼航空コンサルタントのダグ・モスは言う。コックピットの外にいる人はそうは思わないだろう。「ほかの人にとっては、気を失うほど恐ろしい体験でしょうね」

巡航中、パイロットは飛行経路を少し変更すれば、ほとんどの乱気流を避けられる。しかし、滑走路は動いてくれない。空から地上までの経路はたったひとつだ。つまり、飛行機は機体を激しく揺らす横風のなか、着陸するしかないのである。

怖そうでしょう、とモスは言う。しかし、有能なパイロットにとっては舵と翼の操作方法の問題でしかない。

風が穏やかなときには、機体の中心線を滑走路と並行にし、徐々に減速しながら降下する。そして、最後の瞬間に少し機首を上げ(「フレア操作」という)、着陸する。最後に機首を上げるのは、沈下速度を落として着陸の衝撃を和らげるためだ。

ところが、強い横風は着陸しようとする機体をコースから外してしまう。

2017年10月下旬、サイクロン「ハーワート」が中欧諸国を襲った。激しい横風のなか、オーストリアのザルツブルク空港に着陸しようとする飛行機の様子をまとめた動画。

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