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ノロウイルスの脅威からどうすればオリンピック選手を守れるか 平昌五輪を襲った「強敵」の撃退法

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ノロウイルスの脅威からどうすればオリンピック選手を守れるか 平昌五輪を襲った「強敵」の撃退法

以上の説明からわかるように、ノロウイルスは閉ざされた場所では特に大流行してしまう傾向がある。豪華客船はもちろん、寮や小学校、病院、そして想像したくもないが飛行機の機内などだ(ここでアドバイスをひとつ。団体客が機内で激しく嘔吐しているのを見かけたら、通路側の席には座らず、できれば空中に浮いて絶対に何にも触れないこと。呼吸も止めることができれば完璧だ)。

つまり、言いにくいことだが--オリンピックの選手村についての知識があるなら、そこに孤立や隔絶という概念は馴染まないということが理解できるだろう。アスリートたちは若く、競技に向けて鍛え上げた身体は最高のコンディションにあり、多くの場合は人生で初めて親やコーチから離れた状況に置かれている。

そしてそう、彼らは--やらかしてしまうのだ。選手村には無料のコンドームが置かれている(CNNによると11万個が用意されている)。

そういうものなのだ。若者たちは自分の部屋に閉じ込もったり、肌と肌との触れ合いを避けようとはしない。そしてノロウイルスにとっては、天国よりさらに素晴らしい場所なのである。

オリンピックにつきまとう疾病感染リスク

国際オリンピック委員会(IOC)は、韓国保健省が隔離、衛生管理、予防法の啓発を含む「国際的に最善とされる方法」を用いて事態の収拾を図るとの公式声明を出している。

オリンピックの選手たちは団体ツアーの旅行客のように、疾病感染のリスクに晒されている。1月の家電見本市「CES 2018」で多発した「体調不良」や、イスラム教徒のメッカ巡礼であるハッジ、そのほかの大きな集会では風邪に似た感染症がまん延するという事実を思い出してほしい。

疫学者やスポーツ医療の専門家たちは2008年の北京オリンピックの頃から、大会におけるこうしたリスクの研究を始めた。例えば、12年のロンドン大会では選手1,000人につき71.7人に病気が発生した。罹患率は約7パーセントだ。病気の内訳を見ると4割超は呼吸器感染症で、胃腸系の不調がこれに続く。また女性は男性より病気になる選手の割合が少し高かった。

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