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巨大地震を「月の満ち欠け」で予測できる可能性 東大研究チームが発表

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巨大地震を「月の満ち欠け」で予測できる可能性 東大研究チームが発表

大潮は通常、1カ月に2回、満月と新月のときに起こる。東京大学教授の井出哲らのチームが行った今回の研究では、3つの巨大データベースからの地震記録と潮汐図との相互参照が行われた。

大潮と小さな地震のあいだの相互関係はほとんどゼロだったが、マグニチュード7~9の大地震になると、月の周期との一致が見られ始めた(過去20年間に起きた大地震(マグニチュード5.5以上)1万以上のデータを検証した結果、2004年のスマトラ沖地震や2011年の東日本大震災を含むマグニチュード8.2以上の巨大地震12例のうち9例は大潮だったという。さらに、潮位が1m上下すると、海底を押す力は10キロパスカル程度変化し、圧力が大きく変わるほど、地震を起こす断層の動きに影響を与えると考えられるという)。

だが、結論を急がないでほしい。というのも、月相図を使うことで地震を予言できるわけではないのだ。理由のひとつとして、このパターンには統計的有意性が欠けていることが挙げられる。

「統計的有意性は、パターンがあるかどうか判断するのに十分な量のデータが用いられているかどうかに大きく左右されます」と、今回の論文を査読したワシントン大学の地震学者、ジョン・ヴィデールは説明する。つまり、現在手持ちの地震記録には、マグニチュードの大きな地震が十分な数、含まれていないというのだ。「残念ながら、このパターンを完全に明確にするには、さらに何百年分かのデータが必要になるかもしれません」

また、たとえ相関関係を明確にする十分なデータを実際に入手できたとしても、科学者たちが個々の断層について十分に把握し、大潮でどの断層が臨界点を超える恐れがあるのかを予測することは難しいだろう。「断層にかかる応力をすべて測定することはできませんし、断層の形状もわかりません」とヴィデールは説明する。

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