記事詳細
ロボットやエスパーと…凄まじいスピードで開発が進む“未来の兵士” 米の軍研究所を訪ね、その最前線を追った
アメリカで、兵士とロボットを融合させる技術開発がすさまじいスピートで進んでいる。重装備でも長時間の行軍が可能な「ロボット兵士」。コンピューターの力を借りて、敵の存在を潜在意識で感知する「エスパー兵士」。NHKスペシャル「NEXT WORLD」取材班は、アメリカの陸軍研究所を訪ね、その最前線を追った。
何時間歩いても疲れない兵士が登場する。©NHK 2015
2014年3月、サイバーダイン社が東証マザーズに上場して大きな話題を呼んだ。サイバーダイン社は、筑波大学・サイバニクス研究センターの山海嘉之博士による研究成果をもとに設立された企業で、同社の名を知らしめたのが、人体の動きを補助するパワードスーツ「HAL」の開発だろう。
関連記事:日本のパワードスーツ『HAL』デモ動画
人とロボットが合体するテクノロジー研究は、何も日本だけの専売特許ではない。アメリカでは、パワードスーツを軍事目的で利用する研究が盛んに行われている。
元来、米軍は軍事ロボット研究で世界をリードしてきた。たとえばボストン・ダイナミクス社と共同開発した、強力なパワーで生き物のように動く軍事用ロボット「LS3」や、人間の兵士の代わりに危険な場所に飛び込むためのヒト型ロボット「ATLAS」。戦闘を人間の手からロボットに委ねることがその目標だった。
しかし、現在の科学技術では、その移行はいまだ時期尚早であることがわかってきた。兵士のあらゆる能力を再現するには限界がある。そこで、新たに力を入れつつあるのが、人間とロボットを合体させた「スーパー兵士」の開発だ。
「ウォリアー・ウェブ・プロジェクト」(Warrior Web Project)。アメリカ国防総省で軍事技術のイノヴェイションを担うDARPA(Defense Advanced Research Projects Agency/アメリカ国防高等研究計画局)が推し進めるこのプロジェクトの目的は、「ウェアラブル・ロボット」技術によって兵士のパフォーマンスを高めることにある。そして、ハーヴァード大学など全米9つの研究機関がDARPAから資金援助を受け、日夜研究を重ねている。

