世界最大のサンタ集会に潜入、750人の「プロサンタ」に会った

 

 写真家ディーナ・リトフスキーが潜入したのは、世界中の「プロのサンタ」が集まる「ディスカヴァーサンタ2016」。一見バカバカしいイヴェントに思えるが、当のサンタたちはいたって真剣。彼らは熱心に勉強しトレーニングを重ねることで「最高のサンタ」のイメージをつくり出そうとしているのだ。

 

 
     
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    1/12トナカイがレッドスーツパレードの行進を待っている。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    2/12フロリダ州セントピーターズバーグから来たスティーヴンは、1年前からサンタとして働いている。彼はパネルセッションの合間にプールの脇で日光浴をしている。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    3/12ショーボートブランソンベルに乗船する人々は、「最も規模の大きいサンタジングル」としてギネス記録に登録されたことを写真に撮るドローンを見上げている。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    4/12サンタたちは「スノーリンピック」に参加している。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    5/12ケンタッキー州から来たパトリック・ミーハンは27年間サンタを務めてきた。彼は「サンタカジュアル」という赤いハワイアンシャツとサンタ帽を身につけている。妻のエリザベスは彼のヒゲを整えるのを手伝っている。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    6/12「ディスカヴァーサンタ2016」はミズーリ州ブランソンにあるシャトー・オン・ザ・レイクというフランスをテーマにしたホテルで開催されている。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    7/12サンタたちが祭典の受付で写真のためにポーズをとっている。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    8/12サンタがブランソンの駐車場を走り抜けていく。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    9/12祭典の受付のために参加者はみなドレスアップしている。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    10/12レッドスーツパレードのためにサンタたちは正装に身を包んでいる。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    11/12ショーボートブランソン上のディナーシアターに参加するサンタたち。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX  

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    12/12サンタがレッドスーツパレードの前で街灯にもたれている。PHOTOGRAPH BY DINA LITOVSKY/REDUX 

 サンタクロースになるのは大変だ。もちろん、誰だって安物の赤いヴェルヴェットの服の下に枕を詰めて、付けヒゲを付けて「ホーホーホー」と言って真似をすることはできる。そういう人々はアマチュアで、「クリスマスの父」という肩書きにはふさわしくない。一流のサンタはその役割を真剣に考えている。体を大きくし、喜びを漂わせ、素晴らしいヒゲをたくわえる。

 「ヒゲはとても重要です」。写真家のディーナ・リトフスキーは、そう語る。彼女はプロのサンタが集う世界最大の集会「ディスカヴァーサンタ2016」を撮影している間に、想像に及びもしなかったほど聖ニコラウスについて知ることとなった。750人ほどのそっくりさんが7月にミズーリ州ブランソンを訪れ、たくさんのことを学ぶ。そのなかで彼らはどうやってサンタにふさわしいヒゲをたくわえるかも学ぶのだ。「彼らは可能な限り最高のサンタのイメージをつくり出そうとしているんです」と彼女は話す。「本当に子どもたちに信じてもらいたいんですよ」

 ほとんどの人と同様、リトフスキーも子どもの頃はサンタを信じていた。だが子ども時代の多くの思い込みがそうであるように、彼女が信じていたものはナショナルジオグラフィックが彼女を集会に送り込むずっと前に、皮肉な考え方によってなくなっていた。「たくさんの騒々しいサンタがお酒を飲んでいるような光景を想像していました」と彼女は語る。

 その想像に反し、彼女はサンタ稼業に熱心に取り組む人々の姿を目の当たりにした。“守護聖人”たちは5日間かけて、血色のいい頬を得る方法から、泣く子どもを落ち着かせる方法に至るまで、すべてをカヴァーしたワークショップやパネルセッションに参加する。彼らはまた最新の杖やクーリングヴェスト、1,000ドルもする豪華なサンタスーツなどを売るブースを見て回った。彼らはスノーリンピックでソフトボールをし、ショウボート・ブランソン・ベルに乗ってディナーシアターを楽しみ、「最も規模の大きいサンタジングル」の記録を打ち出した。

 リトフスキーはレッドスーツパレードにちょうど間に合った。そこでは250人ものサンタ夫人やこびとたち、トナカイも加わり、目を見開いた子どもたちを前にサンタたちが屋外ショッピングモールを抜けて行進しているのだ。彼らは気温90?(約32℃)よりも北極圏の寒さに適したローブを着て汗をかきながら、人々につくりものの雪を投げて笑顔を振りまいていた。

 彼女の素晴らしく奇妙なサンタの写真は、サンタがプールで日光浴をしていたり、ディナーの席で長い列をつくって座っていたり、電動スクーターで駐車場を移動したりするところをとらえている。その多くは、子ども向けチャリティーや病院でヴォランティア活動をしている退役軍人や退職した教授たち。サンタを演じるから陽気なのではなく、陽気だからサンタを演じるのだ。「その性格のおかげで彼らはサンタになったかのように感じられたんです」とリトフスキーは語る。そしてそれは素晴らしいヒゲよりも大切なことなのだ。